5Gの機運を高めるNTTドコモの模索

 FUTURE-EXPERIMENTプロジェクトは今後も継続していく。そこにはやはり、NTTドコモがいま最も力を入れている5Gの実力をアピールする内容が盛り込まれるようだ。ちなみにドコモは、今回のストリーミング配信の翌日の11月9日から11日まで、東京都江東区にある日本科学未来館で5Gをテーマにした最新技術の展示・体験イベント「見えてきた、“ちょっと先”の未来~5Gが創る未来のライフスタイル~」も開催していた。同社が5Gのプロモーションに熱心な様子がうかがえる。

11月9~11日に開催された「見えてきた、“ちょっと先”の未来~5Gが創る未来のライフスタイル~」では、低遅延を生かしてロボットを遠隔操作するデモなども披露された。写真は同イベントより
11月9~11日に開催された「見えてきた、“ちょっと先”の未来~5Gが創る未来のライフスタイル~」では、低遅延を生かしてロボットを遠隔操作するデモなども披露された。写真は同イベントより
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 ドコモが5Gのプロモーションに力を入れているのは、2020年の東京五輪に合わせて5Gの本格導入を目指しているからだ。とはいえ、かつて3Gから4Gへ移行した際は、これほど大規模なプロモーションは実施していなかった。

 その違いは、5Gに対して利用者の関心が高まっていないという背景がありそうだ。通信速度が飛躍的に向上するという明確なメリットがあった4Gに関しては、スマートフォンの通信が高速になるという利点があったことから高い関心が寄せられており、積極的にアピールしなくても認知を得られていた。ところが現在は、4Gで既存のネットサービスを利用するのに十分な通信速度を得られるため、大きな不満が生まれていない。だから、わざわざ5Gに移行する必要性は乏しいというのが正直なところだ。

 ドコモは、5Gだからこそ実現できる新規性を積極的にアピールしてユーザーの関心を高めようと考えているように見える。しかし、5Gを使いたいと思わせるキラーデバイスやサービスはまだ登場していない印象だ。利用者の関心を高めるためのドコモの模索は、今後もしばらく続きそうだ。