シャープは有機ELにシフトするのか

 実のところ、有機ELの採用は、最近のハイエンド機では珍しくない。しかし、採用したのが「IGZO液晶」で人気を獲得してきたシャープとなると話は変わってくる。

 「液晶のシャープ」が自社開発の有機ELを量産できる体制を整えたとなると、今後、液晶から有機ELへとシフトしていくのではないかと考えるのが自然だ。しかし、シャープ通信事業部の中野吉朗本部長は「必ずしも高額な機種が有機ELを搭載するわけではない」と言う。

 有機ELには「コントラストが高い」「バックライトが不要で薄型化に適している」「曲げられる」といった液晶にはない特性がある。しかし、省電力性に関してはIGZO液晶のほうが優れている上、「ハイスピードIGZO」のような高速なレスポンスや滑らかなスクロール表示は、有機ELではまだ実現できていない。

 中野氏によれば、投入する機種の特性に応じて採用するディスプレー素材を変えていくとのこと。実際、有機EL搭載のAQUSO zeroと、IGZO液晶搭載のAQUOS R2は並行して販売される。

120Hz駆動による「ハイスピードIGZO」の快適な操作性は、有機ELでは実現できていない。写真は2018年5月8日のスマートフォン「AQUOS」新製品発表会より
120Hz駆動による「ハイスピードIGZO」の快適な操作性は、有機ELでは実現できていない。写真は2018年5月8日のスマートフォン「AQUOS」新製品発表会より
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ディスプレーだけでなく、カメラにも明確な違いがあることから、AQUOS zeroとAQUOS R2は併売されるとのこと。写真は2018年10月3日のシャープ新製品発表会より
ディスプレーだけでなく、カメラにも明確な違いがあることから、AQUOS zeroとAQUOS R2は併売されるとのこと。写真は2018年10月3日のシャープ新製品発表会より
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