携帯電話事業参入後、楽天モバイルはどうなる?

 今回の説明会では、楽天モバイル事業の執行役員である大尾嘉宏人氏が、ワイモバイル、UQ mobileと楽天モバイルの料金を比較し、リニューアルした「スーパーホーダイ」の優位性を訴えていた。この様子からは、楽天モバイルがサブブランドを強く意識している現状が垣間見える。

パネルを使ってリニューアルした「スーパーホーダイ」の優位性を訴求する大尾嘉氏。写真は6月14日の楽天モバイル夏商戦戦略説明会より
パネルを使ってリニューアルした「スーパーホーダイ」の優位性を訴求する大尾嘉氏。写真は6月14日の楽天モバイル夏商戦戦略説明会より
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 楽天モバイルは、新端末と「スーパーホーダイ」のリニューアルによって、2019年の携帯電話事業参入までに300万件を超える契約を獲得する考えのようだ。だがここで気になるのが、楽天は約1年後にキャリアとしてサービスを開始する予定であり、かつサービス開始後は新サービスに楽天モバイルの顧客を取り込もうともくろんでいることだ。

 先の料金プランを見れば、楽天モバイルが36カ月の長期契約を結んでくれる顧客の獲得を推し進めようとしていることは明白。しかし、その顧客はMVNOとしての楽天モバイルに魅力を感じている人たちだ。近いうちに新サービスへの移行が求められるであろう楽天モバイルと長期の契約を結ぶのは、いくら「お得になる」と言われても二の足を踏んでしまうのではないだろうか。

 大尾嘉氏は「キャリアとして良質なネットワークを作っていく」とした上で「楽天モバイルの顧客に移行してもらえたらいいとは思っているが、今の顧客が不利になることはしない」と言う。3年後も継続してNTTドコモのネットワークを借り受け、現在のサービスが利用できることを担保すると明言した。

 キャリアとしての道を歩み始めたことで楽天は、MVNO事業の立ち位置を微妙なものにしてしまったのは事実だろう。携帯電話事業が安定するまでの間、ユーザー、端末メーカー、そしてネットワークを提供しているドコモとの関係をどう保っていくのか。楽天は難しいかじ取りを迫られることとなりそうだ。