Apple Watchはライバルにならない。その理由は……

 先述のように、近年はApple Watchのようなスマートウオッチでもヘルスケア関連のデータが計測できるようになった。この状況を踏まえれば、JAWBONEにとっては「ライバルが増えている」と考えるのが一般的だろう。しかし、岩崎氏は「スマートウオッチが競合関係になっている印象はない」と見ている。

 岩崎氏によれば、アクティビティトラッカーは「アスリート向けのハイエンドモデル」「Apple Watchのような腕時計型端末」そして「JAWBONEのようなリストバンド型」の3カテゴリーに分類できるという。この3つの違いは「利用時間」にある。

 ハイエンドモデルは専門性の高い製品となるため計測精度こそ高いが、計測時間は数時間程度と短い。腕時計型の端末は日中利用がメインとなり、夜の睡眠の計測には対応していないケースが多い。表示機能や光学式の心拍センサーを搭載するため、バッテリー持続時間は1〜2日といったところだ。

 その一方で、JAWBONEなどのリストバンド型は、24時間の活動や心拍数、睡眠をすべてモニターできるうえに、1週間もバッテリーを持続できる点が大きな特徴。「こうした時間軸で見ると、Apple Watchはカテゴリー的にバッティングしていない」と岩崎氏は話す。

日本でリストバンド型活動量計の普及が遅れている理由とは? 米国では売れまくっているのに……(画像)
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UPシリーズとしては、心拍計を省いた下位モデル「UP2」(左)やクリップ式の「UP MOVE」(右)などをラインアップ。UP2は最大10日間、UP MOVEに至っては最大6カ月間もバッテリーが持続する

日本でヒットする? そしてウエアラブル端末の未来は?

 日本と欧米とでウエアラブル機器の市場が大きく異なるのは、ユーザーの「男女比」だと岩崎氏は語る。例えば、米国やオーストラリアでは、リストバンド型活動量計のユーザーの男女比が5:5。フランスでも女性ユーザーが多い。それに対して、日本では圧倒的に男性の方が多く、女性ユーザーを開拓できていない。だがこれを裏返すと、女性の市場を開拓できれば、日本でもウエラブル端末市場が本格的に立ち上がることを意味する。

米国などで女性が多い理由を岩崎氏は、「単純な健康管理ツールとしてだけではなく、ダイエットや美容にも効果があると認知されつつあるから」と分析する
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 このような状況にあって、JAWBONEは日本でどのような戦略に打って出てリストバンド型活動量計をヒットさせるのか。さらに、その先にあるウエアラブル端末の進化予想図とは?。この続きは岩崎氏が登壇する「TRENDY EXPO TOKYO 2015」のセッション(無料)で確かめてほしい。


(文/近藤 寿成=スプール)