この記事は「日経トレンディ」2016年12月号(2016年11月4日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 富士重工業は、主力モデルの「インプレッサ」を5年ぶりにフルモデルチェンジ。先行予約で、すでに月間販売目標2500台を大幅に上回る約6000台を受注するなど、好スタートを切っている。

 5代目となる新型は、ハッチバックの「SPORT」とセダンの「G4」の2モデル展開。次世代の「スバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)」を初めて採用したことが最大の特徴だ。

富士重工業「インプレッサ」
車両本体価格/192万2400~259万2000円(税込み)
サイズ・重さ/全長4460×全幅1775×全高1480mm・1320kg
エンジン/水平対向4気筒DOHC、1995cc
最高出力・最大トルク/113kW(154ps)/6000rpm・196Nm(20kgm)/4000rpm
JC08モード燃費/17㎞/L
※諸元はインプレッサSPORT「2.0i-L EyeSight」のもの

走りの快適さも安全性も格段に向上したインプレッサ(画像)
[画像のクリックで拡大表示]
高剛性、低重心化された「スバル・グローバル・プラットフォーム」。今後、さまざまな車種に展開
高剛性、低重心化された「スバル・グローバル・プラットフォーム」。今後、さまざまな車種に展開
[画像のクリックで拡大表示]

歩行者保護用エアバッグも搭載

 SGPは現行車比で剛性が70~100%高まり、走行性能が大幅に向上するうえ、衝突エネルギー吸収率も現行車比で40%アップするため、安全性も高い。プロトタイプに試乗した自動車評論家の松下宏氏によると、「SGPの恩恵は乗ってすぐわかる。直進安定性が高く、ハンドルを切ると滑らかに向きを変え、不快な振動や騒音もなく乗り心地がいい」と高評価だ。

 新型インプレッサのもう一つの売りは、充実した安全装備。歩行者保護用のエアバッグや、「ぶつからないクルマ」という広告フレーズで知られる運転支援システム「アイサイト(ver.3)」を標準装備している。歩行者保護用エアバッグは、衝突時にボンネットの上部から飛び出して歩行者の頭部へのダメージを軽減するもので、国内メーカーでは初めて採用した。

走りの快適さも安全性も格段に向上したインプレッサ(画像)
[画像のクリックで拡大表示]
走りの快適さも安全性も格段に向上したインプレッサ(画像)
[画像のクリックで拡大表示]
ステレオカメラで歩行者などを検知し、衝突を回避する「アイサイト(ver.3)」搭載
歩行者保護用のエアバッグを標準装備。バンパー内部のセンサーが衝突を検知する
歩行者保護用のエアバッグを標準装備。バンパー内部のセンサーが衝突を検知する
[画像のクリックで拡大表示]

 その他、小回りが利く車体サイズを維持しながらも、荷室スペースはゴルフバッグ3個を収納できる容量を確保し、後席の足元空間も拡大。外観こそ奇をてらわないベーシックなデザインだが、適度なホールド感の運転席シートなど、全体にインテリアの質感の高さは欧州車に近い印象だ。

 気になる新型インプレッサの価格は、税込み192万2400円から。競合するマツダの「アクセラ」(同176万400円から)と比べても、安全装備の充実度を考慮すれば魅力的に映る。走りや質感、安全装備に至るまで全方位でリニューアルされたインプレッサが、さらに販売数を拡大するのは確実だ。

荷室は385Lの容量を確保。前モデルより開口部が広がり、積み下ろしがラクに
荷室は385Lの容量を確保。前モデルより開口部が広がり、積み下ろしがラクに
[画像のクリックで拡大表示]

(文/日経トレンディ編集部)