食器にシュッとひと吹きして、水で洗い流すだけで、みるみる汚れが落ちる――。そんな画期的な食器用洗剤が、花王の「キュキュット CLEAR泡スプレー」だ。
この商品の利点は、スポンジが届きにくい部分の汚れをスプレーで狙い撃ちして、簡単に落とせること。弁当箱のパッキンの溝や水筒の中栓、ストローの内側に加え、触るのが怖くて洗いにくかったジューサーの刃や下ろし金などに適し、食器洗いの“完成度”が増す。
CLEAR泡スプレーの洗浄成分は、既存のキュキュットと異なる独自処方。新採用した界面活性剤の働きによって、スプレーした泡が脂汚れの奥まで急速に浸透し、脂と脂の結び付きを崩壊させる。「複数の食器をスポンジで洗うことを前提とした既存商品には、泡持ちを良くする成分を配合しているが、個々の食器を洗うCLEAR泡スプレーでは必要ない。そのぶん、洗浄成分の濃度を高めている」(花王)という。そのため、細かな泡が立つ既存商品に対し、CLEAR泡スプレーの泡は少々粗め。吹きかけるとパチパチ弾け、キレが良いので水でサッと流せる。
花王は容器も新開発した。狙ったところにピンポイントで泡を吹きかけられるよう「蓄圧式スプレー」を採用。トリガーを引くと内部に空気圧がかかる機構ながら、軽い力でシュッとスプレーできる。
●容量/300ml
●液性/中性
●成分/界面活性剤(16%、アルキルヒドロキシスルホベタイン)、安定化剤、金属封鎖剤、除菌剤
スポンジが届きにくい部分の汚れ対策に
実際に、赤く染めた脂汚れを陶器の下ろし皿に付けて洗浄力を試した。既存のキュキュットを使ってスポンジで洗うと、小さな突起部分に汚れが残ったが、CLEAR泡スプレーを使って水で流した場合は、ほぼ洗い残しがなかった。指で触ると、ヌルッとした脂は落ちており、きれいな洗い上がりだ。
CLEAR泡スプレーは、1本300ml入りで税別300円前後。既存のキュキュット(240ml)は同180円前後なのでやや高めだが、スポンジが届きにくい部分汚れ対策にプラスアルファで備えておきたい。
実用性 ⇒ 狙った場所に的確に泡をスプレーでき、脂汚れもきれいに落とせる
価 格 ⇒ 既存の食器用洗剤より高めだが、部分洗い用に備えておく価値あり

(文/日経トレンディ編集部)