昨今、海外からの上陸系スイーツが人気を集めているが、これまでとは一線を画す、“本格派”デザート店がオープンする。4月15日、JR新宿駅新南口の新商業施設「NEWoMan」内にオープンするシンガポール発の「ジャニス・ウォン」だ。
この店は、メニューが何とデザートと酒などのドリンクのみという「デザートバー」。夜の時間帯にはバーテンダーが店に立ち、デザートに合ったカクテルやシャンパン、さらに日本酒も提供する。「予算の目安は、酒と合わせて5000円程度と考えている」(招致したANAフーズ)といい、デザートとしては高価格設定だ。
「ジャニス・ウォン」は、シンガポール生まれの女性シェフ/パティシエ、ジャニス・ウォン氏の日本1号店。彼女は、英国・ウィリアムリードビジネスメディア主催の「アジアのベストレストラン50」で、アジア最優秀パティシエに2年連続で選ばれた経歴を持つ。
●所在地/東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55(NEWoMan エキソト2階)
客の目の前で皿に盛り付けるのも特徴
ウォン氏が作るデザートの特徴は、大きな皿の上に美しく盛り付ける「アシェットデーゼル」と呼ばれる提供スタイル。例えば、「CASSIS PLUM」(シンガポールでは約2000円相当)は、冷たいカシスのパフェの中にふわふわのヨーグルトを詰め、しそ梅酒を用いたゼリーで蓋をする。この周りに、食べられる花びらやみりんとしょうゆで煮たタケノコなどを散らして完成する。「時間の経過とともに口当たりや味わいが変化するように計算している」(ジャニス氏)という。
このようなデザートを、客の目の前で皿に盛り付けるのも「ジャニス・ウォン」の特徴の一つ。シンガポールの店舗同様、日本1号店はカウンター席がぐるりと囲むオープンキッチンを採用。ジャニス氏から指導を受けたパティシエが素材やデザートの特徴を説明しながら、客とコミュニケーションを図る。これまでにないスタイルだが、「ちょっとしたぜいたくを楽しみたい、大人の女性を狙う」(ANAフーズ)という。
(文/日経トレンディ編集部)