会話を聞き取ってすぐ相互に翻訳。コミュニケーションの言葉の壁を取り払う――。ソースネクストが発売したポケット翻訳機「POCKETALK(ポケトーク)」が、予約の段階から発送が3カ月先になる品薄になっている。
●サイズ・重さ/幅60×高さ110×厚さ16mm・約90g
●連続使用時間/約6時間(連続翻訳時)
●SIMカード通信/W-CDMA方式、3Gのみ利用可。850/1900/2100MHzに対応。日本国内では2100MHz(NTTドコモ)で利用可
使い方は、対応する63言語から、翻訳したい2言語を設定するだけ。ボタンを押して話しかけると、翻訳したテキストを画面に表示して、そのうち42言語は音声でも読み上げる。日本語と英語なら、本体左側のボタンを押して話しかけると日英翻訳で、右側のボタンなら英日翻訳。左右のボタンを押し分けるだけで、相互の翻訳をすぐに切り替えられる。
実際に日英翻訳を試すと、簡単なフレーズなら数秒で翻訳され、タイムラグはほとんど気にならなかった。「ここからヒースロー空港へ行くために、どの地下鉄に乗ればよく、いくらかかるか」など、固有名詞を交えた長めのフレーズでも5秒足らずで翻訳され、精度も十分実用的なレベルだった。

画期的な翻訳機能を内蔵しているかと思うが、さにあらず。日英翻訳の“正体”はグーグルだ。クラウド上に音声を送り、翻訳エンジンを利用しているにすぎない。ただ、日中ならバイドゥといったように、言語に応じて最適なエンジンに自動で切り替わるのは魅力。購入後も、活用する翻訳エンジンは随時更新するという。旅館や個人商店でのインバウンド対応でも重宝しそうだ。Wi-Fi環境下で使う税別2万4800円のモデルと、2年間使える専用のグローバルSIMを付属した同2万9800円のモデルを用意する。
同様のポケット翻訳機「ili(イリー)」(ログバー。税別1万9800円)も3月に発売される。こちらは英中韓の3言語のみの対応で、日本語からの翻訳のみ。翻訳できるフレーズも限られるが、通信環境不要で使える。
(文/日経トレンディ編集部)