

【リテールAI検定対策講座6 カテゴリーマネジメントの基礎(講義全文)】
リテールAI検定基礎知識編カテゴリーマネジメントについて、この動画では、カテゴリーマネジメントの基礎知識について考えていきます。カテゴリーマネジメントは、1980年代欧米で始まりました。もともとは、大手小売りと大手メーカーの間の取り組みです。ポイントは2つ。まず、消費者への価値提供に焦点を当てること、そのうえで、小売りもメーカーも経営効率を高めること、これらを実現するために、1つのカテゴリーを戦略事業単位と捉えます。それを小売りとメーカー、卸が共同でマネジメントしていくのがプロセスです。プロジェクトとして、1回で終わるのではなく継続していくのが、カテゴリーマネジメントです。
ここで、このカテゴリーについて、少し補足をします。例えば、夕食に必要な食材を買いたいというニーズがあります。いくつかの商品を合わせて買い物をします。買い物は特定の商品ではなくカテゴリーで考えることが多いです。カテゴリーを戦略事業単位と位置づけるのは、そういう理由です。さて、この取り組みの背景はどのようなものだったでしょうか。
カテゴリーマネジメントの背景を見ていきます。取り組みが始まった1980年代はカテゴリーキラーが台頭してきた時期です。カテゴリーキラーというのは、特定の分野に的を絞って品ぞろえを強化した低価格で販売するチェーンのことです。例えば、家電やおもちゃなどで有名な企業があります。また大手小売りのバイイングパワーが向上し、それまでメーカーは大量の商品を押し込んでセールスしてきましたが、そういうことができなくなりました。政策の転換が必要になっています。そして、危機感を感じた既存の小売業とメーカーがECR委員会を設置しました。業界内における非効率な慣行や無駄を排除し、コスト削減を目指すものです。メーカーの消費者に対する知見や小売りのPOSデータを活用した計画の作成が可能な環境になったことも背景にあります。
それでは、ここまでをまとめてみましょう。まず、上の図から見ていきます。従来は、メーカー、卸から見た顧客というのは小売りでした。お客さまと接するのは小売りだけでした。それがどう変わったか。下の図を見てください。カテゴリーマネジメントではお客さまを中心に据えます。メーカー、卸は、商品知識やマーケット情報、物流のオペレーションを担います。そして、小売りはお客さまの声、POSデータといった店頭情報を持っています。また店舗オペレーションを行う役割でもあります。こうして、それぞれの得意分野を持ち寄ることでカテゴリーマネジメントを行います。
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