一般財団法人 国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD、横浜市)は2023年3月1日、「IAUD国際デザイン賞2022」の表彰式を開催した。世界中から31件の応募があり、大賞にノルウェーのベルゲン市にある「西ノルウェー応用科学大学 クロンスタッドキャンパス」と、英ロンドンの大手金融HSBCによる「HSBC アクセシビリティハブ」を選出した。

 「IAUD国際デザイン賞」は、持続的な共生社会の実現に向けたユニバーサルデザイン活動の実践や提案を表彰、団体・個人に授与する国際的なアワードで、今回は大賞2件のほか、「金賞」8件、「銀賞」8件、「銅賞」4件、「学生デザインチャレンジ賞」1件を発表した。

 大賞の「クロンスタッドキャンパス」は、障害のある人など多様なメンバーが設計段階から参加。内部の段差をなくしてスムーズに移動できるようにするなど、図書館やカフェ、勉強スペースといったすべての場所が気持ちよく過ごせる空間になることを目指した。HSBCの「アクセシビリティハブ」はユニバーサルデザインを学ぶための従業員向けeラーニング。約25万人のスタッフなどが対象。大手金融としてユニバーサルデザインに本格的に取り組む姿勢を評価した。

●大賞は2件
●大賞は2件 大賞の「クロンスタッドキャンパス」。アトリウムによる自然光を多く取り入れたり植物の配置を増やしたりした。壁の吸音材も自然の素材を活用して、気持ちが良くなる空間に。Metropolis arkitektur & design AS/HLM arkitekter AS/L2 arkitekter AS/Statsbygg/Høgskulen på Vestlandetによるプロジェクト
大賞の「クロンスタッドキャンパス」。アトリウムによる自然光を多く取り入れたり植物の配置を増やしたりした。壁の吸音材も自然の素材を活用して、気持ちが良くなる空間に。Metropolis arkitektur & design AS/HLM arkitekter AS/L2 arkitekter AS/Statsbygg/Høgskulen på Vestlandetによるプロジェクト
●大賞は2件 HSBCが制作したトレーニング教材「アクセシビリティハブ」の画面。障害のある人を主人公にしている。実際に障害のある人の意見を参考に、ストーリー性のある教材にした
HSBCが制作したトレーニング教材「アクセシビリティハブ」の画面。障害のある人を主人公にしている。実際に障害のある人の意見を参考に、ストーリー性のある教材にした

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