カメラ映像機器工業会(CIPA)は2023年2月23~26日の4日間、カメラと写真映像の祭典「CP+(シーピープラス)2023」を、パシフィコ横浜(横浜市)およびオンラインのハイブリッド形式で開催する。今回のテーマは「見つけた、新しいわたし」。会場イベントは19年以来4年ぶりとなる。
「CP+」は、写真や映像関連のメーカーが一堂に会する、カメラファンためのイベント。2023年開催のCP+2023はパシフィコ横浜(横浜市)での会場イベントと、公式Webサイトで配信されるオンラインイベントのハイブリッド形式となる。前回のCP+2022もハイブリッド形式の予定だったが、新型コロナウイルス(オミクロン型)の急激な感染拡大を受けてオンライン開催のみとなったため、会場イベントはCP+2019以来4年ぶり。ハイブリッドでの開催は初の試みだ。
23年2月23から26日までのイベント会場の開場時間は午前10時~午後6時(2月23日は正午から、26日は午後5時まで)。入場は事前登録制で、公式Webサイトから申し込める。オンラインでの視聴は登録、ログインともに不要。どちらも入場料などはない。
▼公式Webサイト(クリックで別サイトへ) カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2023」 CP+2023 会場イベント来場登録について会場とオンラインの両方に参加する出展社・団体はソニー、キヤノン、ニコンなど45社・団体、オンラインのみの参加はエプソン販売など3社。出展コマ数は682。直近の会場イベントとなったCP+2019と比較すると出展社・団体は半数強、出展コマ数は約7割の規模となっている。
これについてCP+実行委員会の渡辺勝也委員長は「出展募集の期間(22年7月20日~)が新型コロナウイルス感染症の第7波に重なったこと、開催の見通しが不透明ななか出展予算を確保できなかった企業もあったこと、渡航制限のため出展を見送った海外企業が多かったことなどが影響している」と分析している。
CP+2023のテーマと見どころ
CP+2023のテーマは「見つけた、新しいわたし」だ。渡辺委員長は、若い女性が一眼レフカメラを持ったキービジュアルについて「写真や動画の撮影体験を通じて被写体向き合い、同時に自分とも向き合って、新しい自分に気付いていくことを意味している。CP+をそういった場にしたい」と語る。
会場イベントで注目したいのは、CP+2023で新設された2つの「出展社プレゼンテーションステージ」で実施される、出展社・団体による新製品・新技術に関連するプレゼンテーション。各会場の定員は48人だが、入場できなかったとしてもオンライン配信で視聴できるのがハイブリッド開催のありがたいところだ。会場イベントのスケジュールは公式Webサイトの「会場タイムテーブル」で確認できる。
▼公式Webサイト(クリックで別サイトへ) 会場タイムテーブル同じくCP+2023で新設されたコミュニケーションスペース「わたしの自由区」では、写真や映像に関するさまざまなイベントを実施。「わたしの自由区」内の「セミナーステージ」では、日本大学芸術学部写真学科主任・西垣仁美教授による特別講演「写真の今、そしてこれから。」(23日12時15分~)をはじめとする各種セミナーを予定している。JUAVACドローンエキスパートアカデミーで教官を務める北村尚登氏による「『ドローン』の先生に聞く!ドローンの楽しさ」(23日午後2時30分~)などの「ワークショップ」では、初心者からプロまでが楽しめるイベントを開催。また「ライブスタジオ」からは会場の様子や最新トピックスをオンライン配信する。
「わたしの自由区」内には、出展社がツアーガイドとなって自社の新製品や新技術の魅力を紹介する「出展社ブースツアー」やカメラアクセサリーのアウトレット販売など、来場しないと楽しめないイベントもある。日本の写真家の世界進出を応援するフォトアワード「ZOOMS JAPAN」の受賞作品を展示する「ZOOMS写真展」にも立ち寄って、才能ある写真家たちの作品も鑑賞したい。会場イベントを開催できなかったZOOMS JAPAN 2020、2021の受賞作品も展示される。
一方、オンライン配信では、カメラ大好き芸人・小藪千豊氏がカメラとの出会いから被写体へのこだわり、撮影テクニックまでを語る「小藪、カメラを語る!」が見逃せない。公式Webサイトのタイムテーブルでの開催は2月23日11時からとなっているが、この時間帯は、一般来場者はイベント会場に入れないのだ。
他にオンライン配信のみのイベントは、23年に40回目を向かえる「カメラグランプリ2023」(主催:カメラ記者クラブ)の結果を3人の写真家が予想する「カメラグランプリ2023注目機種と行方を大胆予想」(23日午後2時30分~)など。オンラインイベントの詳細は公式Webサイトの「オンラインプログラム一覧」でチェックしてほしい。
▼公式Webサイト(クリックで別サイトへ) オンラインプログラム一覧渡辺委員長は「CP+2023は初めてのハイブリッド開催。これをぜひ成功させ、来年以降のさらなる飛躍につなげていきたい」と抱負を語った。イベントで実機に触れられるのは4年ぶりだけに、プロアマ問わず、会場はカメラ好きで盛り上がりそうだ。
(写真提供/カメラ映像機器工業会)