フジテレビジョンとライブエグザムが2023年の年始、共同主催のライブイベントを開催した。合計66組のアイドルが出演するライブでは、23年の新しいライブイベントなども発表された。新型コロナウイルス禍の3年で大きく変わったアイドルビジネス。2大アイドルイベントを主催する両社に23年の戦略などを取材した。

 2社が共催したアイドルイベントは2023年1月2日と3日に開催した「ニューイヤープレミアムパーティー(NPP)」。NPPは、東京都港区のお台場地区で17年から毎年開催しているアイドルイベントだ。夏のアイドル2大イベントでフジテレビが主催する「TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)」とライブエグザムが主催する「@JAM EXPO」に出演するアイドルの中からよりすぐりのグループのみが出演できるという、まさに「プレミアム」なイベントだ。

New Year Premium Party 2023初日の鏡開き。TIF総合プロデューサーの菊竹龍氏と@JAM総合プロデューサーの橋元恵一氏およびアイドルたち (C)NPP2023
New Year Premium Party 2023初日の鏡開き。TIF総合プロデューサーの菊竹龍氏と@JAM総合プロデューサーの橋元恵一氏およびアイドルたち (C)NPP2023

 23年は、4月に活動休止を予定するAKB48チーム8など2日間で66組が出演、リアルとオンラインで開催した。このイベントの最後に発表されたのが5月6日、7日に開催される「歌舞伎町UP GATE↑↑」。テレビ朝日が主催するアイドルイベント「六本木アイドルフェスティバル」のチームらと開催するもので、23年春に新宿歌舞伎町にオープン予定のライブハウス「Zepp Shinjuku(TOKYO)」、同じくライブハウスの「新宿LOFT」「新宿MARZ」などで開催する都市型サーキットフェスとなる。23年は、テレビ朝日との共催でアイドルイベントをメインにする予定だが、24年以降は「ロックバンドなど、アーティストも参加するイベントに拡大したい」(@JAM総合プロデューサーでライブエグザム企画本部第3企画部部長の橋元恵一氏)と言う。

New Year Premium Party 2023最終日のグランドフィナーレ。2日間で合計66組のアイドルたちが出演した (C)NPP2023
New Year Premium Party 2023最終日のグランドフィナーレ。2日間で合計66組のアイドルたちが出演した (C)NPP2023

 これは、アフターコロナに向かった施策の1つだ。コロナ禍はこの3年で大きくアイドル界を変えた。アイドルイベントのあり方から、ビジネスやアイドルそのものまで、さまざまなものが大きく変化した。2大アイドルイベントであるTIFと@JAM EXPOも例外ではない。20年から22年にかけては、コロナ禍によって大きな打撃を受けたと言う。特にそのピークと言えるのは21年。TIFはオンライン開催のみとなり、@JAM EXPOはリアルで開催したものの、ステージ数の大幅な縮小を余儀なくされた。22年8月、両者は辛うじてコロナ禍前に近い開催形式(有観客、開催規模など)を取り戻したが、コロナ禍前に戻ったとは言い難い状況だった。

@JAM EXPO2022独自の選抜メンバーグループ「@JAM ALLSTARS」。Appare!の朝比奈れい、アップアップガールズ(2)の鍛治島彩、ukkaの川瀬あやめ、クマリデパートの早桜ニコ、虹のコンキスタドールの清水理子の5人から成る
@JAM EXPO2022独自の選抜メンバーグループ「@JAM ALLSTARS」。Appare!の朝比奈れい、アップアップガールズ(2)の鍛治島彩、ukkaの川瀬あやめ、クマリデパートの早桜ニコ、虹のコンキスタドールの清水理子の5人から成る

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