2023年の食のトレンドはどうなるのか? クックパッドが22年12月に発表した「食トレンド予測2023」からひもといてみよう。食トレンド予測2023には、5つのキーワードとともに「米粉」「ポチャ」など5つのトレンドが選ばれている。どんな料理なのか、実際に食べてみた。
食トレンド予測は、クックパッドが流行の兆しがある食・料理のトレンドを選んだものだ。レシピサービス「クックパッド」の検索キーワード、アクセス動向、ニュースメディア「クックパッドニュース」や食ビジネスメディア「FoodClip」の反響、市場動向、SNS(交流サイト)や各種メディアで話題になったトピックスなどから総合的に判断して選出している。
輸入小麦の価格高騰で米粉に注目集まる
食トレンド予測2023に選ばれたのは「米粉」「ポチャ」「ロゼ料理」「豆ヌードル」「プヂン」の5つ。注目キーワードは「物価高」「代替食品」「SNS発」「韓国グルメ」「海外伝統スイーツ」だ。
2022年に続いてキーワードになっているのが「物価高」だ。ウクライナをはじめとする国際情勢の悪化や円安などを背景にした物価高の影響が、23年はさらに強まると見ている。例えば輸入小麦の価格高騰から、代替食品として国内で自給できる米粉に注目が集まっている。農林水産省が米粉の利用拡大支援対策事業を行うなど、米粉メーカーへの国の支援も本格化してきた。
クックパッドでも米粉を使った料理の検索数が増えている。クックパッド広報の武田春香氏は、「これまでは米粉といっしょに検索されていなかったキーワードが、いっしょに検索されるようになってきた」と語る。試食したのは、クックパッドにレシピが掲載されている、米粉を使ったお好み焼きだ。食べてみると、食感や味は小麦粉を使ったお好み焼きと変わらず、違和感なく食べられた。教えられなければ米粉を使っていると分からないほどだ。これなら、外食産業や店頭での小売りを通じて一般に浸透してもおかしくない。
韓国グルメは自宅で楽しむ、味はマイルドに
韓国グルメも22年から引き続いてキーワードになっている。まず、韓国ドラマやK-POPを通じて、韓国ものが幅広い年齢層に受け入れられていることが背景にある。そこに「円安で韓国旅行に行きづらくなっていることや、物価高で外食を控える傾向が強まっていることから、自宅で韓国気分を味わいたいというニーズが高まっている」(武田氏)と言う。
予測で挙げられたのは、ポチャだ。韓国風居酒屋のことで、300円均一の雑貨店「3COINS(スリーコインズ)」でポチャ気分が味わえる食器が発売されるなど、ブームの兆しを見せている。
もう一つのロゼ料理とは、韓国で流行しているというロゼ色の料理のことだ。韓国料理といえば辛いイメージだが、ロゼ料理は生乳や生クリーム、ケチャップなどを合わせたマイルドな味が特徴。日清食品「超無敵クラス ロゼクリームヌードル」や、モランボン「ロゼトッポギ」などが発売されている。ロゼトッポギを食べてみると、甘辛い味付けで子供でも食べられそうだ。これなら食卓に取り入れやすいだろう。
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