ロフト(東京・渋谷)が「ロフト ベストコスメ2022」として、今期の売れ筋から選出した「ロフト ベストコスメ」と、バイヤーが次のトレンドとして注目する「ロフト ネクストコスメ」など全100種類を選出した。ネクストコスメは「時短かつ高機能」「気分のアガるもの」など、プラスアルファが光る商品が並ぶ。

「ロフト ベストコスメ2022」(写真上段)は2022年1~7月の販売実績で選出。「ロフト ネクストコスメ2022」(写真中段)は22年11月の初速が好調なものなどを中心に、ロフトのバイヤーが次のトレンドとして注目するものから選ばれた
「ロフト ベストコスメ2022」(写真上段)は2022年1~7月の販売実績で選出。「ロフト ネクストコスメ2022」(写真中段)は22年11月の初速が好調なものなどを中心に、ロフトのバイヤーが次のトレンドとして注目するものから選ばれた

「時短プラス高機能」が人気に

 新型コロナウイルス禍が長引く中、「相変わらずアイメーク重視で、その傾向にリンクした商品が増えている。また、寝ているときにケアできるものも根強い人気。単に時短というだけではなく、そこに高機能がプラスされたものが売れている」というのはロフト広報室長の池田晶子氏。

 例えば、世界で1秒に1個売れているというフランスのスキンケアブランド「ビオデルマ」の低刺激拭き取りクレンジング水「ビオデルマ サンシビオ エイチツーオーD」からは、しっかりしたアイメークも簡単に落とせるポイントメークリムーバー「ビオデルマ サンシビオ エイチツーオー アイ」が2022年11月に日本初上陸した。「コロナ禍でアイメークがしっかりめになっていることに加え、白マスクによる紫外線の反射光、いわゆるマスク反射など、コロナ禍前に比べて目元は酷使されている」と、同ブランドを扱うNAOS JAPANビオテルマ事業部の中野有規氏。

 「目の周りを強くこするのはNG」というのはスキンケアの鉄則。クレンジング水同様、敏感肌にも優しい低刺激処方の拭き取り式で、W洗顔が不要。コットンに含ませたリムーバーを目の上で静かに抑え、しっかりしたメークもそっとなでるだけで落ちる。近年は口紅も、マスクに色移りしない、唇を染めるタイプのティントリップがはやっており、需要にマッチしている。

「ビオデルマ サンシビオ エイチツーオー アイ」(NAOS JAPAN、1980円、税込み以下同)は、オイルとクレンジング水の2層式ポイントメークリムーバー。まつ毛美容液にも使われる保湿整肌成分であるパンテノール配合で、繊細な目元とまつ毛ケアができるという
「ビオデルマ サンシビオ エイチツーオー アイ」(NAOS JAPAN、1980円、税込み以下同)は、オイルとクレンジング水の2層式ポイントメークリムーバー。まつ毛美容液にも使われる保湿整肌成分であるパンテノール配合で、繊細な目元とまつ毛ケアができるという

 時短コスメブランドとして人気の「サボリーノ」も、進化を遂げた。

 「サボリーノ」は「サボってもキレイでいられる」をコンセプトに、朝用や夜用のマスクを60秒パックするだけで、スキンケアすべてを終えられる手軽さが受け、働く女性を中心に人気を博してきた。そこに22年4月、医薬部外品として「サボリーノ薬用ひたっとマスク」シリーズが登場。さらに11月にはシワ改善・高保湿処方の「サボリーノ薬用ひたっとマスクWR」が発売された。

 「従来のサボリーノはさっぱり、しっとりといった使用感や香り、限定フレーバーなどで選ばれていた。しかし、今は成分で選ぶのがトレンド。効果や機能がしっかり分かるものが売れる」と、サボリーノを手掛けるスタイリングライフ・ホールディングスBCLカンパニー マーケティング本部宣伝販促部プロモーション室兼ブランド戦略部ブランディング室の赤城俊介氏は言う。

 特にサボリーノ薬用ひたっとマスクWRは、パッケージに表記されている成分「ナイアシンアミド」が購入者に響いているそうだ。「購入者は従来のユーザーより5歳くらい若い印象」(赤城氏)。エイジング商品にもかかわらず若い層に受けているのは意外だが、ロフトの池田氏によると、「最近は若い層が早めにエイジングケアを始めている」という。従来品が32枚入りなのに対して10枚入りと少ないが、「少しずついろいろなものを試せることもトレンド。大容量より個包装が好まれ、より質で選ばれている」(赤城氏)。

「サボリーノ 薬用ひたっとマスク」(医薬部外品、スタイリングライフ・ホールディングスBCLカンパニー、10枚入りで770円)。22年4月に登場した「BR(シミ・そばかす)」「AC(肌あれ・ニキビ)」に続き、11月に発売された「WR(シワ改善・高保湿)」とも、短時間使用はもちろん、しっかりケアしたい場合は長い時間おいて使うのもお薦め。さらに、朝夜どちらでも使用可能となった
「サボリーノ 薬用ひたっとマスク」(医薬部外品、スタイリングライフ・ホールディングスBCLカンパニー、10枚入りで770円)。22年4月に登場した「BR(シミ・そばかす)」「AC(肌あれ・ニキビ)」に続き、11月に発売された「WR(シワ改善・高保湿)」とも、短時間使用はもちろん、しっかりケアしたい場合は長い時間おいて使うのもお薦め。さらに、朝夜どちらでも使用可能となった

 日経トレンディ「2022年ヒット商品ベスト30」 ▼関連記事:寝ながらヘアケア「YOLU」が1000万本 効率重視派に刺さる で19位にランクインした、寝ながらヘアケアできる「YOLU(ヨル)」からは、10秒で浸透するトリートメント「YOLU カーム ナイトリペア ジェルヘアマスク」が選ばれている。

 夜間美容を打ち出した「YOLU」のシャンプーは効率を重視したい人たちなどに受け、発売から約1年で累計約1000万個を販売したヒット商品。同シリーズのヘアマスクは10秒で洗い流せ、夜間の摩擦や乾燥によるダメージを防ぐ。一般的な洗い流しタイプのヘアマスクは、5分程度かけて浸透させてから洗い流すものが多いが、この商品は髪に浸透しやすい成分を配合することで10秒という常識を覆す時短を実現したという。

補修成分が浸透しやすいジェルを採用した「YOLU カーム ナイトリペア ジェルヘアマスク」(I-ne、1540円)。シャンプーの後に軽くもみ込んで10秒後に軽くすすぐだけでOK
補修成分が浸透しやすいジェルを採用した「YOLU カーム ナイトリペア ジェルヘアマスク」(I-ne、1540円)。シャンプーの後に軽くもみ込んで10秒後に軽くすすぐだけでOK

 そして、22年8~10月にかけて、ロフトのヘアケア用品で最も売れているのが、泡立たないオールインワンシャンプー「coconeクレイクリームシャンプー」だ。これ1本で、シャンプー、コンディショナー、頭皮ケア、ヘアカラーケア、トリートメント、ヘアパックの6役をこなす。

 普通のシャンプーと同様に湯で洗った後、適量を髪になじませ、頭皮と髪を洗って3分放置し、流せば完了。使い心地としては、クリーム状のトリートメントで頭皮や髪を洗っている感覚だが、通常はトリートメントを地肌に付けないため、頭皮をマッサージしながらトリートメントできるのが新鮮。きちんとケアしながら一気に終わらせることができる。

海泥のミネラルと保湿成分などが配合されたクレイ状の泡立たない「coconeクレイクリームシャンプー」(hugkumi+、3630円)
海泥のミネラルと保湿成分などが配合されたクレイ状の泡立たない「coconeクレイクリームシャンプー」(hugkumi+、3630円)

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