シャープは、2022年10月18日から12月11日まで東京国立博物館(東京・台東)が開催した特別企画「未来の博物館」で、「8K文化財鑑賞ソリューション」を独立行政法人 国立文化財機構(東京・台東)の文化財活用センターや東京国立博物館と共同開発した。茶わんや仏像などの画像データを高精細な8Kディスプレーに表示。来場者は茶わんや懐中電灯に模した専用コントローラーを操作して、70~120インチの大画面で文化財を鑑賞できるようにした。
同ソリューションの開発にはシャープの技術者に加え、文化財の鑑賞体験をデザインするため同社デザイナーも参加した。「学芸員の文化財調査の方法を追体験できるようにする」という方針を掲げ、操作方法や画面表示などを考案。来場者が学芸員と同様な行動を取れるようにして、あたかも実物を鑑賞している感覚にした。
茶わん形コントローラーを開発
今回は2つのソリューションを用意。1つ目は「8Kで文化財 ふれる・まわせる名茶碗」で、中国や朝鮮半島、日本で生まれた6種類の名茶わんを鑑賞できるようにした。実物の名茶わんれぞれの形状や重さを再現した、6つの茶わん形のコントローラーを開発。内部にセンサーを内蔵し、6つのうちの1つを来場者が選んで、8Kディスプレーの指定位置に立つと、選んだ名茶わんの拡大画像や名称などの情報を画面に映し出す。茶わん形コントローラーを手で回すと画面の名茶わんも回転する。
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