Memeplex(ミームプレックス、東京・台東)は2022年10月18日、キーワードを入力することでAI(人工知能)が画像生成するウェブサービスを法人向けに展開すると発表した。1枚あたり実質0.5円と低価格で訴求し、日本国内でAI描画サービスのビジネス利用拡大を目指す。
「Memeplex.app」は、言葉を入力することでAIが内容を分析し、画像を即座に生成するウェブサービス。日本語でも生成できるという特徴があり、「写真」「水彩画」「アニメ」といった画風を指定する機能もある。英スタートアップのスタビリティーAIが無料公開した「Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン)」などのAIエンジンを利用している。
ユビキタスエンターテインメント(UEI)やAIのギリア(東京・台東)で社長を務めてきた連続起業家の清水亮氏がMemeplexを立ち上げ、サービスを構築した。2022年8月末に個人向けの無料版を公開し、現在までに150万枚以上の画像が生成されている。
新たに追加する法人向けサービス「Memeplex for Business」の料金は、100万枚あたり50万円(1枚あたり0.5円)。10万枚生成につき8万円(1枚当たり0.8円)のお試しプランも設ける。AIディープラーニング用サーバーのクラウドサービスを展開する、さくらインターネットと提携することで低価格化を実現できたという。現在は、利用を希望する企業からの申し込みを受け付けており、22年10月内にサービスの提供を予定する。既にゲーム会社やコンサルティング会社などから問い合わせが届いている。
▼関連リンク(クリックで別ページへ) 「Memeplex for Business」の申し込みページ22年半ばからStable Diffusionのほか、AI研究団体のオープンAI「DALL-E 2(ダリ・ツー)」、米グーグル「Imagen(イマジェン)」などの多数の描画AIが登場した。入力した言葉に合わせた画像を生成できるという、これまでは人間しか持ち得なかったような創造性をAIが発揮できるようになり、新たなビジネスの広がりが期待されてきた。
Memeplex for Businessは、Stable Diffusionが商用利用を可能とするライセンス形態で公開してることを利用して、国内の企業が気軽に商用利用できるサービスを構築した。ゲーム・マンガ・映像などのコンテンツ産業のほか、ニュース・ブログ・アプリなどサービス需要を掘り起こす。単にフォトストックサービスの代替としてコンテンツ内で利用するだけでなく、画像生成AIをAPI(プログラムの部品)として活用し、ゲームや占いなどの中でオリジナルのキャラクターをユーザーが作成できるといった、新たなサービスが登場することを想定している。
(写真提供/Memeplex)