パナソニックは2022年10月6日、壁に簡単に設置できる55型テレビ「ウォールフィットテレビ LW1」シリーズを発表した。薄型の4K有機ELディスプレーと、ワイヤレスで接続するテレビチューナーユニットで構成され、テレビアンテナ端子の位置に関係なく自由な場所に設置できることや、ユーザー自身で壁にぴったり貼り付けるように設置できるのが特徴だ。

パナソニックの55型4K有機ELテレビ「ウォールフィットテレビ LW1」シリーズ
パナソニックの55型4K有機ELテレビ「ウォールフィットテレビ LW1」シリーズ

 パナソニック「ウォールフィットテレビ LW1シリーズ(以下、LW1シリーズ)」の最大の特徴は、ディスプレーとテレビチューナーを分けたこと。テレビは、家の壁にあるテレビアンテナ端子の位置によって設置場所が限定されてしまう。そこでテレビチューナーはアンテナ端子の近くに置き、そこからワイヤレスでテレビ番組を伝送することで、ディスプレーを自由な場所に設置できるようにした。発売は11月18日で、想定価格はチューナーユニットに録画用の2TB HDDを内蔵した「TH-55LW1」が37万円前後、録画に対応するがHDDは別売の「TH-55LW1L」が33万円前後(いずれも税込み、以下同)。

組み合わせるテレビチューナーユニットの違いで2モデルある。写真右は録画用の2TB HDDを内蔵した「TH-55LW1」用のもの。写真左はHDD別売の「TH-55LW1L」用のもの。チューナーからBlu-rayやゲーム機などの映像を伝送することはできない。付属リモコンは向きに関係なく操作できるよう、赤外線ではなくBluetooth接続になっている
組み合わせるテレビチューナーユニットの違いで2モデルある。写真右は録画用の2TB HDDを内蔵した「TH-55LW1」用のもの。写真左はHDD別売の「TH-55LW1L」用のもの。チューナーからBlu-rayやゲーム機などの映像を伝送することはできない。付属リモコンは向きに関係なく操作できるよう、赤外線ではなくBluetooth接続になっている

 LW1シリーズのもう1つの特徴は、ディスプレーが薄型・軽量なこと。奥行きは3.1センチで、背面はフラットになっている。設置すると壁から画面までの距離は約3.5センチで、すっきりとした見た目になる。重さは12.5キログラムで、20キログラム前後ある一般的な55型有機ELテレビの約6割の重さだ。

壁面から画面までの幅は3.5センチと薄い。壁に掛けても大きく飛び出したように見えない。薄型にするため、内蔵スピーカーはボックス式ではなく、ディスプレー表面を振動させて音を出す方式を採用している
壁面から画面までの幅は3.5センチと薄い。壁に掛けても大きく飛び出したように見えない。薄型にするため、内蔵スピーカーはボックス式ではなく、ディスプレー表面を振動させて音を出す方式を採用している

 本体の軽さを生かし、石こうボードの壁ならユーザーが自ら取り付けられるようになっている。取り付け用の金具、実寸大の取り付け位置と取り付け方法が描かれた図版、金具を石こうボードに固定するためのピン、ピンを押し込む工具が付属し、これらを使って簡単に設置できる。

取り付け金具は、本体背面の上側を引っ掛けるもの(写真手前)と、下側をマグネットで固定するもの(写真奥)の2種類。どちらも付属のピンと工具で簡単に固定できる
取り付け金具は、本体背面の上側を引っ掛けるもの(写真手前)と、下側をマグネットで固定するもの(写真奥)の2種類。どちらも付属のピンと工具で簡単に固定できる
金具の取り付け位置を間違わないように、実寸大で位置を示した図版が付属する。取り付け方法もここに書いてある
金具の取り付け位置を間違わないように、実寸大で位置を示した図版が付属する。取り付け方法もここに書いてある

壁にぴったり設置 設置後の使いやすさにも配慮

 ディスプレーの背面はフラットで、ここにも様々な工夫が盛り込まれている。電源ケーブルがコンセントにちょうど届く長さになるように、余った分はくぼんだ位置に巻き付けて収納できる。ゲーム機やパソコンなどを接続するためHDMI入力やUSB端子が付いているが、これらも壁にぴったり設置しても邪魔にならないよう、くぼんだ場所に配置してある。

壁にぴったりつけられるよう、背面はフラットになっている。電源ケーブルを巻き付ける部分や端子類は、くぼんだ場所にある。付属の取り付け金具ではなくVESA規格準拠のマウントに取り付けることも可能で、テレビ台や床に置くためのスタンドもオプションで用意する
壁にぴったりつけられるよう、背面はフラットになっている。電源ケーブルを巻き付ける部分や端子類は、くぼんだ場所にある。付属の取り付け金具ではなくVESA規格準拠のマウントに取り付けることも可能で、テレビ台や床に置くためのスタンドもオプションで用意する
ゲーム機やパソコンなどは背面のHDMI入力に接続する。HDMI入力やUSB端子は背面のくぼんだ部分にある
ゲーム機やパソコンなどは背面のHDMI入力に接続する。HDMI入力やUSB端子は背面のくぼんだ部分にある

 4カ所ある取り付け用金具のうち、上側の2カ所はディスプレーを引っ掛けて固定する方式で、取り付け部分がヒンジになっていて可動する。下側2カ所はマグネットで固定する方式で、引っ張ると外れる。ゲーム機やパソコンなどを接続する際は、ディスプレーの下側から持ち上げれば、HDMI入力やUSB端子に簡単につなげる。引っ越しや模様替えでテレビを動かしたい場合も、取り外しは簡単だ。

取り付け用金具を引っ掛ける部分は、ヒンジになっていて可動する。ディスプレーの下側を持ってめくるように持ち上げることで、背面の端子に楽にアクセスできる
取り付け用金具を引っ掛ける部分は、ヒンジになっていて可動する。ディスプレーの下側を持ってめくるように持ち上げることで、背面の端子に楽にアクセスできる

小さい子供がいる家庭に狙い

 LW1シリーズの主なターゲットは、30代後半から40代で小さな子供のいる家庭だ。パナソニックエンターテインメント&コミュニケーション副社長執行役員の阿南康成氏は、「子供がまだ小さいと、部屋が散らかってしまいがちだ。部屋をなるべく広く使いたいというニーズに価値提案したい」と述べた。

 55型にしたのは、テレビ市場で人気の高いサイズだから。テレビが大きくなるとテレビ台も大きく場所を取るようになり、それを避けるため壁掛け対するニーズが高まるという。しかしテレビを壁掛けにするためには、金具を用意したり工事をしたりする必要があり、ハードルが高い。

 LW1シリーズはそうした問題を解決する。「薄型軽量化することで、壁掛けしたいというお客様のニーズを取り込みたい。LW1シリーズはチューナーからワイヤレスで飛ばすので、テレビの置き場所が自由になる。テレビも含めて部屋のレイアウトの自由度が大きく広がり、それが価値になる」と阿南氏は語る。

 10月6日の発表会では、インテリアスタイリストの窪川勝哉氏と、インテリアトータルコーディネーターのMAKO氏を招き、両氏がそれぞれコーディネートしたリビングルームにLW1シリーズを設置した展示を行った。テレビは家の中で場所を取り、存在感が大きいため、購入時には家族の同意が欠かせない。家のコーディネートを担うことが多い女性の共感を得られるかどうかも、売れ行きのポイントとなるだろう。

発表会では、窪川勝哉氏とMAKO氏がそれぞれコーディネートしたリビングルームを用意してLW1シリーズを展示していた(写真はMAKO氏のコーディネートによる部屋)
発表会では、窪川勝哉氏とMAKO氏がそれぞれコーディネートしたリビングルームを用意してLW1シリーズを展示していた(写真はMAKO氏のコーディネートによる部屋)

(写真提供/パナソニック、写真/湯浅英夫)

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