2022年6月1日、パナソニックの社内カンパニー、空質空調社が東京・日本橋に「AIR HUB TOKYO」をオープンした。ここは社内のデザイナーやプランナー、エンジニアがビジネスパートナーと共創するための新拠点。非住宅空間における空気の質に焦点を絞ったソリューション開発の場と位置付ける。デザイン部門が中心となって運営することで、BtoCで培った顧客視点の商品開発をBtoBに応用する狙いがある。

パナソニックの空質空調社の新共創拠点「AIR HUB TOKYO」にある、空気の流れをビジュアル化するプロトタイプ
パナソニックの空質空調社の新共創拠点「AIR HUB TOKYO」にある、空気の流れをビジュアル化するプロトタイプ
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 AIR HUB TOKYOには、大きく3つの役割がある。1つ目は、プロトタイプの検証だ。オープンに合わせて、「リブート・スペース」のコンセプトモデルを設けた。これは、独自分類の空質7要素(温度、湿度、清浄度、気流、除菌、脱臭、香り)を最適に制御したソリューション。室内上部の「エア アーキ」の吹き出し口からなめらかな風を均一に出し、足元の換気扇から吸い込むことで、空気を清浄化しながら循環させる。密閉タイプや開放タイプなど、4種類のコンセプトモデルをこの場で体感しながら事業性を検討していく。

東京・日本橋にオープンした「AIR HUB TOKYO」。ビジネスパートナーとの共創で、非住宅向けのさまざまな空質空調ソリューションを検証、開発する
東京・日本橋にオープンした「AIR HUB TOKYO」。ビジネスパートナーとの共創で、非住宅向けのさまざまな空質空調ソリューションを検証、開発する
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個室タイプの「リブート・スペース」
個室タイプの「リブート・スペース」
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手前右の開放タイプを含めて、4タイプのリブート・スペースがある
手前右の開放タイプを含めて、4タイプのリブート・スペースがある
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スリット状の吹き出し口からなめらかな風を均一に出して空気を循環させる「エア アーキ」
スリット状の吹き出し口からなめらかな風を均一に出して空気を循環させる「エア アーキ」
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 ほかにも、空気の流れをビジュアル化するプロトタイプもある。現在のプロトタイプはディスプレーの色の変化で気流を表しているが、どうセンシングし、どう表現するかの検証を行うことで、空気の安心安全を実感できるユーザーインターフェースのあり方を模索しようとしている。

空気の動きをセンシングしてディスプレーの色が変化する仕組み
空気の動きをセンシングしてディスプレーの色が変化する仕組み
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