パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が運営するディスカウントストアのドン・キホーテが2022年6月8日、高品質・低価格をうたう新スキンケアシリーズ「GENECOS(ジェネコス)」を発売した。乳液や美容液、化粧水がいずれも税込み2178円と相場の半額程度。コスパを武器に、ジェンダーレスな20~40代の取り込みを狙う。
高価なスキンケア商品は、気軽に試しにくいし、継続して使いづらい。そんな悩みに応えるのが、ドン・キホーテ(以下ドンキ)が2022年6月8日に発売した、オリジナルの新スキンケアシリーズ「GENECOS(ジェネコス)」だ。「贅沢(ぜいたく)をもっと身近に」というコンセプトの下、先行乳液「モイスト プレミルク」、美容液「モイスト セラム」、化粧水「モイスト エッセンス ローション」の3種類をラインアップした。
メインの客層20~40代の男女を狙う
「ぜいたく」をうたいつつ、価格はいずれも2178円(税込み・以下同)。一般的に“高品質”のスキンケア商品の相場は4000円以上だが、今回の3種類はその約半額。デパコス(デパートコスメ)のような高級感を目指しつつ価格を抑え、ドンキの売りであるコストパフォーマンスの高さを前面に押し出した商品だ。
スキンケア商品は一般に、ジェネコスのように用途ごとにアイテムが分かれるタイプと、化粧水から美容液、クリームなど1つで多機能のスキンケアが可能なオールインワンタイプに分かれる。新シリーズの商品として後者をラインアップしなかったのは、生活の豊かさを訴求するジェネコスのコンセプトと“時短”という意味合いが強いオールインワンの商品設計が合わなかったためだ。
新商品参入の背景には、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でスキンケアに関心を持つ人の増加がある。オンライン会議が普及し、自分の姿を画面で見る機会が増えたことから、これまで以上に外見を気にし始める男性が急増。男女共にマスクによる肌トラブルも頻発し、独立系化粧品メーカーのシロ(東京・港)の「酒かす化粧水」(4180円)のようなジェンダーレスを意識した商品が次々と市場に投入されている。
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