ドン・キホーテのZ世代戦略を体現した新店舗「ドン・キホーテ アピタ木曽川店」(愛知県一宮市)が2022年4月29日にオープンした。従来の“若者向け”をアップデートしたZ世代向け売り場づくりのテーマは「SNS融合」と「ニューレトロ」だ。

 「10~20代の若者はもともとドン・キホーテのメインターゲットの年代層。(総合スーパーである)『アピタ』内の店舗ではメイン客層であるファミリーやシニアにまで愛される売り場づくりを図ってきたが、若者向けへの回帰ともいえる」と、MEGAドン・キホーテ、ドン・キホーテUNYなどの店舗運営を行うUDリテールのUDR転換プロジェクト第三地区ドン・キホーテアピタ木曽川店総店長を務める村山翔氏。

 とはいえ、かつての10~20代と現在のZ世代とでは嗜好も消費動向も異なる。「これまで通りでは通用しない。彼らは商品の情報をSNSから得ている。そして昭和・平成レトロは彼らにとっては新しく刺激的。この2つの要素を採り入れることで、Z世代に向けた最先端の売り場をつくりたいと考えた」(村山氏)

店内動画クリエイターが動画で商品を紹介

店内動画クリエイターの「まりも」さん(左)と「るな」さん(右)。YouTube風の動画「まりもるなちゃんねる」を店内3か所のモニターで放映する
店内動画クリエイターの「まりも」さん(左)と「るな」さん(右)。YouTube風の動画「まりもるなちゃんねる」を店内3か所のモニターで放映する

 SNS融合を象徴するのが、店内動画クリエイターともいうべきスタッフの存在だ。同店では2人の女性スタッフ(まりもさんとるなさん)がコスメ商品などのインプレッション動画を作成。「まりもるなちゃんねる」と題して店内のモニターで放映する。紹介する商品はSNSで話題のアイテムを中心にピックアップ。TikTok動画の標準である15秒を目安とし、これまでにおよそ70本の動画を作成している。

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