LIXILは、表面の熱が伝わりにくい新しい人工木「デッキDC」を、2022年5月2日に発売した。デッキに活用する製品で、足裏で感じる温度を約4~5度下げるため夏の炎天下でも快適に過ごせそうだ。
製品化の背景には、新型コロナウイルス感染症の影響から自宅で過ごす時間が増え、気分転換の場として「庭」の代わりにデッキを設置しようとする生活者が多くなったからだという。人工木の活用が進み、天然木のように掃除やメンテナンスの手間が減った点もデッキの需要を後押ししている。
一般社団法人日本エクステリア工業会(東京・千代田)によると、2021年度の人工木によるデッキ市場は190億8700万円と20年度比3.9%増で順調に推移。LIXILも同市場での売り上げを伸ばすため、製品力の強化に向けて人工木によるデッキの不満を生活者に聞いた。すると「熱を吸収して使いづらい」という声が最多だったため、デッキDCを開発。同社の従来品と比較したところ、足裏で感じる温度を約4~5度下げることができた。
具体的な技術内容は公表していないが、素材に熱伝導率の低い樹脂を採用し、素材の内部に多くの気泡を入れる独自の「独立気泡構造」と呼ぶ仕組みにして熱を伝わりにくくした。
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