2022年4月、広島県尾道市に小規模多機能ホーム「ゆずっこホームみなり」が開所した。特徴的なのが、22年6月開業予定の宿泊施設を併設した点だ。普段、外部との交流機会をあまり持たないホーム利用者が、ホテル宿泊者と自然と交わるような設計を施している。

左の建物が2022年6月オープン予定の宿泊施設「尾道のおばあちゃんとわたくしホテル」。右が22年4月に開所した小規模多機能ホーム「ゆずっこホームみなり」。間に「路地」を設け、植栽やベンチなどを配置。宿泊者と利用者を緩やかにつなぐ
左の建物が2022年6月オープン予定の宿泊施設「尾道のおばあちゃんとわたくしホテル」。右が22年4月に開所した小規模多機能ホーム「ゆずっこホームみなり」。間に「路地」を設け、植栽やベンチなどを配置。宿泊者と利用者を緩やかにつなぐ
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 2つの施設を運営するゆず(広島県尾道市)は、身体的なケアに加えて、精神的なケアを意識した介護福祉サービスの提供に力を入れる。両施設にも、周囲の環境や空間のデザインによって感情に働きかけ、利用者の行動を促すような仕掛けを多数施している。

 「ゆずっこホームみなり」の中庭には土を高く盛り、室内からも自然を身近に感じられるようにした。オープンキッチンを備えたリビングダイニングなど、どの部屋も窓を大きく取り、外の木々を眺められるよう窓辺を中心に植栽計画を施している。室内には、いかにも介護施設と感じさせるような手すりは極力設けず、家具を効果的に配置して伝い歩きができるようにした。介護施設でありながら、普段の暮らしの延長にあるような、家庭的な雰囲気の空間に仕上がっている。

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