小売事業やフィンテック事業などを柱とする丸井グループ(以下、丸井)と、デジタル領域に特化したデザイン会社グッドパッチが、共同出資会社のMuture(ミューチュア、東京・中野)を設立した。丸井のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、さらに丸井以外へのDX化支援事業の展開をにらんでいる。

「Muture」のイメージビジュアル。社名のMutureは、mutualism(相利共生)とfuture(未来)をかけあわせた造語。すべての個性を尊重し、ありたい姿でいられる相利共生の未来を創る意志を込めている
「Muture」のイメージビジュアル。社名のMutureは、mutualism(相利共生)とfuture(未来)をかけあわせた造語。すべての個性を尊重し、ありたい姿でいられる相利共生の未来を創る意志を込めている

 ミューチュアの設立は2022年4月27日で資本金は1億円。出資比率は丸井60%、グッドパッチ40%。社員は代表取締役を含め丸井から3人、グッドパッチから2人の計5人と少数精鋭だ。

 共同出資会社設立に至る発端は、丸井のDXへの取り組みだった。丸井は、ファッションビルの「マルイ」をはじめとする小売事業と、クレジットカードの「エポスカード」をはじめとするフィンテック事業を中心に展開する。同社社長の青井浩氏は、事業の成長を加速させるにはDXの推進が必要だと判断。21年3月ごろに、あるスタートアップ企業の経営者に、グッドパッチ社長の土屋尚史氏を紹介してもらった。2人は意気投合し、同年7月、丸井がグッドパッチをパートナーに迎え、グッドパッチが持つデザインとデジタルの力で、丸井のDX推進に向けた支援を開始し、経営課題の特定や戦略策定支援に取り組むことにした。

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