三菱電機統合デザイン研究所が、ヘルスケアや観光などのサービス分野における事業開発をデザインで支援している。介護や福祉業界を対象にしたソリューション「MelCare(メルケア)」や、全国にある鉄道駅を起点に街の情報を一元化したアプリ「ekinote(エキノート)」だ。いずれもデザイナーからの発案をきっかけに推進している新規事業のプロジェクトで、2022年3~4月に事業化に向けて動き出した。

介護や福祉業界を対象にしたソリューション「MelCare(メルケア)」のアプリ画面。温度や湿度、CO2濃度、就寝時の心拍数などを測定し、異常を検知すると施設のスタッフにアラートを発信。入居者の生活品質向上と、施設スタッフの業務削減につなげた
介護や福祉業界を対象にしたソリューション「MelCare(メルケア)」のアプリ画面。温度や湿度、CO2濃度、就寝時の心拍数などを測定し、異常を検知すると施設のスタッフにアラートを発信。入居者の生活品質向上と、施設スタッフの業務削減につなげた

 三菱電機統合デザイン研究所は、それまでのデザイン研究所を2021年4月に改称して誕生。プロダクトやサービスといったデザインの領域に加え、各事業部門の強みまで含めて“統合”して新規事業の開発につなげている。大きな特長は、未来への洞察力にあるという。

 「データから未来を予測するのではなく、我々の意思やクリエイティビティーも込めて未来を洞察し、そこからバックキャストして振り返り、“人間”の視点からどういう社会になるか、今後は何が必要になるのかを考えている」と統合デザイン研究所所長(当時)の阿部敬人氏は話す。

 同研究所は開発部門に所属し、未来の洞察に基づいて各事業部門と連携して新規事業を推進するほか、デザイナーも自ら新規事業を発案している。それがMelCareやekinoteに結び付いた。

入居者をそれとなく見守る

 MelCareの事業化は三菱電機ビジネスイノベーション本部が担当。同社にとっては高齢者向けサービスの第1弾になるという。「見守りサービス」として介護や福祉施設を対象に提供。入居している高齢者の転倒検知から普段の睡眠状況までさまざまな項目を情報システムで管理し、入居者の安全や施設スタッフの業務削減につなげる。22年4月1日から受注を開始した。

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