日本コカ・コーラは2022年3月28日、レモンサワー「檸檬(れもん)堂」ブランドのラインアップに「無糖レモン」「うま塩レモン」を追加した。新商品では、従来の「檸檬堂」で取り込み切れなかった40~50代の酒好きな男性をターゲットにしている。

檸檬堂ブランドの新商品「檸檬堂 無糖レモン」と「檸檬堂 うま塩レモン」は、どちらも酒好き中高年をターゲットに据えている
檸檬堂ブランドの新商品「檸檬堂 無糖レモン」と「檸檬堂 うま塩レモン」。パッケージには、“酒場の前掛け”から着想を得たデザインを採用している
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 日本コカ・コーラといえば、2022年2月21日に「自発的に飲まない層」をターゲットにした「よわない檸檬堂」を発売したばかり。一方で新発売の「檸檬堂 無糖レモン(以下、無糖レモン)」「檸檬堂 うま塩レモン(以下、うま塩レモン)」は、ライト層に支持されている従来の檸檬堂に満足していない“酒好きな中高年”をターゲットにしており、よわない檸檬堂とは逆方向に商品ラインアップを拡大した格好だ。

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 日本コカ・コーラ マーケティング本部 アルコールカテゴリー ブランドマネジャーの名郷根宗氏は「新型コロナウイルス感染症拡大前の家飲みでは“サクッと飲めること”が重視されてきたが、テレワークの導入などで時間的な余裕ができたことにより、質も重視されるようになってきた」と話す。

 この数年、チューハイの市場が堅調に伸びている要因には大きく3つあると名郷根氏。1つはレモンサワーの浸透だ。19年と比較すると、21年のチューハイ市場全体の伸びが20.4%だったのに対し、レモンサワーは27.6%と、チューハイ市場を上回る伸びを見せている。

 もう1つは新ジャンル(第三のビール)からの流入。20年10月の酒税法改正で増税となった新ジャンルからチューハイに切り替えた人も多くいたようだ。

 3つ目は1本当たりの平均購入単価の上昇。21年の実績では1本当たり114.3円だったが、これは19年との比較で2.3円の上昇。20年との比較でも1.5円上昇している。このデータについて名郷根氏は「価格が少し高くても本格的な味が楽しめる缶レモンサワーが浸透したと考えている」と話す。

 そんななかで檸檬堂がまだ取り込み切れていないのが、今回の無糖レモン、うま塩レモンがターゲットとしている「週に1回以上は酒を飲む」というヘビー層、酒好きな40~50代男性の需要だ。この層の構成比はハイボールが55.5%、チューハイが55.0%に対してレモンサワーは48.5%。「チューハイやハイボールと比べると、レモンサワーはまだヘビー層に届いていない。そこに新しい檸檬堂の可能性がある」と名郷根氏。

レモンサワー市場は堅調に拡大しているものの、ヘビー層にはまだ十分に届いていない
レモンサワー市場は堅調に拡大しているものの、ヘビー層にはまだ十分に届いていない
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 新発売の無糖レモン、うま塩レモンは、そんな“酒好きな中高年”に向けた製品となっている。日本コカ・コーラが実施した調査からは、酒が好きな40~50代の男性には「甘ったるくない、さっぱりした酒」「素材の味や、製法にこだわっている酒」が好まれることが分かっていた。そこで無糖レモンでは甘みを一切加えず、複数のレモン果汁を組み合わせることで、すっきりした味わいとレモン感を両立させた。一方うま塩レモンは、瀬戸内の塩を隠し味とした、まろやかな味わいを特徴としている。

 アルコール度数は、無糖レモンが9%、うま塩レモンが7%とやや高め。容器は350ミリリットル缶と500ミリリットル(ホームランサイズ)缶の2種類で、希望小売価格はそれぞれ150円、210円(ともに税別)となっている。

 名郷根氏は「お酒好きの皆さまが思わず飲みたくなるような世界観で新しいレモンサワーのおいしさを伝えていきたい」と意気込む。日本コカ・コーラでは消費者が檸檬堂を目にする機会を増やすためにテレビCMや交通広告などを活用するほか、ブランドとのつながりを深めることを目的にTwitterやInstagramなどのSNS(交流サイト)を通じて家飲みを豊かにする工夫を提案していく予定だ。

(写真提供/日本コカ・コーラ)