「ミロで貧血が改善した」という2020年夏のツイートをきっかけに、19年との比較で21年の購入率が約3倍に伸長したミロ。ミロを生活に取り入れる「ミロ活」の高まりを背景に、ネスレ日本(神戸市)は鉄不足に悩む女性へのコミュニケーションを強化している。その一つとして22年3月4日より、「ミロ 鉄分お助け自販機」を期間限定で設置中だ。
自販機設置で認知度向上につなげたい
ネスレ日本は2022年3月6日の「ミロの日」を前に、「ミロ 鉄分お助け自販機」を期間限定で設置した。期間は3月4日から4月30日までの約2カ月間で、場所はネスレ日本直営の「ネスカフェ 原宿」(東京・渋谷)2階テラス。自販機では鉄不足チェック体験や、「ミロ オトナの甘さ」と「“ミロ”マグカップ」のセット商品(自販機限定のセット商品)の購入などができる。またネスカフェ 原宿店舗内では期間中、21年10月に発売した「ミロ オトナの甘さ」の特別アレンジメニュー2種を提供する。
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「SNSでの投稿をきっかけに『“ミロ”で鉄が摂取できる』という認知が広まり、子供だけでなく大人の飲用も増加した。とはいえ、不足しがちな栄養素を『ミロ』でバランスよく取れることに気づいていない人はまだ多く、認知はもっと伸ばせると考えている」(ネスレ日本 飲料事業本部 レギュラーソリュブルコーヒー&RTDビジネス部 ユニットマネジャーの吉永祐太氏)
今回、コミュニケーションのツールとして自販機を採用したのは、新型コロナウイルス感染症拡大で起きている接触不安の対策になること、密を回避できることもあるが、「自販機付属のタブレットで“鉄”不足かどうか無料でチェックできる」ことが付加価値となると考えたからだ。
この「“鉄”不足チェック」は女子栄養大学栄養生理学研究室の上西一弘教授が監修したもの。「チェック項目は10個あり、当てはまると回答した数が多いほど『鉄不足を意識する必要がある』ことが示される。だが上西教授によると、実際には1つでも当てはまると鉄不足の可能性があるとのこと。そうしたことにも気づいてもらえるコンテンツになっている」(吉永氏)。なお商品を購入せずに、“鉄”不足チェックだけすることも可能だ。
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