サントリー食品インターナショナルは2022年3月8日、発売30周年を迎えるコーヒー飲料「BOSS(ボス)」シリーズに新製品を投入、「クラフトボス」シリーズのラベルを一新した。同社では4月以降もラテ飲料、濃縮タイプの新製品を投入し、音楽配信サービス「Spotify」とのコラボをはじめ、さまざまなキャンペーンを展開して認知度向上を図っていく。

発売30周年を迎えるBOSSブランドは、2022年春と秋にキャンペーンを展開、さらなる認知度向上と販売拡大を目指す
発売30周年を迎えるBOSSブランドは、2022年春と秋にキャンペーンを展開、さらなる認知度向上と販売拡大を目指す
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 サントリー食品インターナショナルが2017年に発売した「クラフトボス」シリーズは、21年の年間販売数量が4000万ケース(24本換算、出荷ベース)を超えたヒット商品。22年3月8日にラインアップに追加したアイスコーヒー「贅沢(ぜいたく)コールドブリュー ブラック」は、600ミリリットル入りのペットボトルタイプで、希望小売価格は160円(税別、以下同)だ。

無糖のブラックコーヒーはかすかに酸っぱい印象があるが、「贅沢コールドブリュー ブラック」はほんのり甘みを感じる
無糖のブラックコーヒーはかすかに酸っぱい印象があるが、「贅沢コールドブリュー ブラック」はほんのり甘みを感じる
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 ペットボトルコーヒー市場の中でもブラックコーヒーカテゴリーは19年から21年にかけて109%の成長を見せているが、その理由の一つにお茶飲料やミネラルウオーターなど、コーヒー以外のカテゴリーからの流入が増えていることがあるという。

 「そうした層では苦みやコクよりも“飲みやすさ”が重視されるため、(贅沢コールドブリュー ブラックでは)コーヒー豆の香りと甘みを最大化できるコーヒーリファイニングロースト(蒸気精製焙煎)製法を採用し、低温の水で抽出することで雑味を抑えている」と、サントリー食品インターナショナルSBFジャパンブランド開発事業部の柳井慎一郎事業部長は説明する。贅沢コールドブリュー ブラックは、まさに“飲みやすさ”を重視する層に向けた商品というわけだ。

コーヒーリファイニングロースト製法では、通常のコーヒーとは逆に、先に蒸気処理してから焙煎している
コーヒーリファイニングロースト製法では、通常のコーヒーとは逆に、先に蒸気処理してから焙煎している
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 従来のクラフトボス12種はすべて商品ラベルを一新し、音楽配信サービスの「Spotify(スポティファイ)」とコラボレーションしたキャンペーンを展開する。新しくなった商品ラベルにはQRコードが印字されており、そのQRコードを読み取ってキャンペーンサイトにアクセスし、Spotifyアプリを起動すると商品に応じた4種類のプレーリストが再生可能になるというものだ。各プレーリスト共通のテーマは「WORK&MUSIC~働くあなたの主題歌~」で、第1弾は22年3月8日から4月4日まで。キャンペーンは第6弾まで予定されている(22年9月29日終了予定)。

第1弾の各プレーリストは俳優の役所広司、神木隆之介、女優の杉咲花、ヒップホップユニット「Creepy Nuts(クリーピーナッツ)」の DJ松永が監修している
第1弾の各プレーリストは俳優の役所広司、神木隆之介、女優の杉咲花、ヒップホップユニット「Creepy Nuts(クリーピーナッツ)」の DJ松永が監修している
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 またクラフトボスシリーズのラテ製品としては「ミルキープレッソ ダブルホワイトラテ」「同ビターラテ」(ともに300ミリリットル、希望小売価格145円)を4月12日に発売予定。こちらは動物性の乳原料に植物由来の素材を追い足しする「ハイブリッドニューミルク製法」によってミルク感を強めた製品だ。常温で管理されるペットボトルのラテは、関連法規で乳原料の使用量に上限が設けられている。そのため、冷蔵状態で管理されるチルド乳飲料と比べると使用している乳原料が少なく、物足りない印象がある。そうした課題を解決したミルキープレッソの発売には、チルド乳飲料の飲用者を取り込む狙いがあるとみていいだろう。

ミルキープレッソは、動物性の乳原料に植物由来の素材を追い足しすることでペットボトルコーヒーの課題を解決した新商品
ミルキープレッソは、動物性の乳原料に植物由来の素材を追い足しすることでペットボトルコーヒーの課題を解決した新商品
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 一方、水や牛乳で割る濃縮タイプ「ボス カフェベース」のラインアップには、3月8日に「贅沢フルーツオレ」を追加したが、4月26日にも「贅沢抹茶ラテ」(ともに340ミリリットル、希望小売価格278円)を発売する。「濃縮タイプへの流入元は約60%がインスタントまたはレギュラーコーヒーの飲用者。一方で、店頭で目にする1~2秒の時間では濃縮タイプと理解できない人が46%もいることが分かった。裏を返せば、割って楽しむ商品であることを伝えれば、まだまだ販売のチャンスがあると考えられる」(柳井事業部長)

 そこでサントリー食品インターナショナルが仕掛けたのが、猫をモチーフにしたノベルティー「猫キャップ」の動画配信だ。22年2月22日の「スーパー猫の日」にTwitterで告知したところ「かわいい」「欲しい」と大反響となり、動画の再生回数はTwitter上だけで480万回を超えた。動画では「片手でポン!」「液ダレなし」「作りやすい」といったカフェベースのポイントを訴求しつつ、濃縮タイプ飲料であることをさりげなく伝えている。

ねこねこキャップを告知したツイートには2万件の「いいね」が付き、8000回近くリツイートされた。動画は480万回以上再生された
ねこねこキャップを告知したツイートには2万件の「いいね」が付き、8000回近くリツイートされた。動画は480万回以上再生された

 カフェベースは16年の発売以降5年連続で成長しており(金額ベース)、21年12月時点での共働き女性の商品認知率は66%。これをどこまで上げられるかが6年目の成長に向けた鍵となりそうだ。

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(写真提供/サントリー食品インターナショナル)