YouTubeチャンネルは登録者数40万人を超え、Instagramはフォロワー数が約18万人と、多くのファンに愛されるのが「ももち」さんだ。自らをライブコマーサーと称し、様々な商品やブランドを紹介。さらに、自身でオリジナルブランドも展開する。徹底した“共創”の姿勢が熱量を生んでいる。日経クロストレンドが2022年2月25日に開催する無料オンラインセミナー「“推し”が消費を動かす」に登壇するももちさんに、なぜ共創を大切にするのか、そしてどうファンとつながりをつくってきたのか、その思いを聞いた。
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ユーザーの声を聞くことが“共創”の第一歩
――ももちさんはこれまで、ファンの方と“共創”しながら、ライブ配信などを行ってきました。「共創」を意識するようになったきっかけは?
ももち アパレルの店員をしていた頃の経験が共創を意識するきっかけです。当時からSNSでファッションについて発信していたのですが、一方的な発信ではなく、お客様の声を積極的に生かすほど接客がうまくいき、売り上げも良くなるというのを肌で感じていました。
SNSのお客様からのコメントで多かったのは、洋服のサイズ感やコーディネートなどに対する不安です。その不安を解消するコミュニケーションを心掛けることで、お客様との絆が生まれてきました。そこから、デートに着ていくための服を相談されるなど、濃く、熱量の高いお客様と関係性を築くことができました。そうした経験がヒントになって、SNSを活用する上でも、“ももち”というインフルエンサーを作り上げる意味でも、共創を大事にしてきました。
2021年に立ち上げたアパレルブランド「Lil Ambition(リル アンビション)」も共創を大事にしていて、お客様の不安や悩みを解消するために、徹底的にお客様の声を聞いて商品を作っています。商品を作った後に言葉で説明するだけよりも、作る前から話を聞いて不安を解消する方が、よりお客様の安心につながり、購入の背中を押すことができます。
ライブコマーサー・YouTuber
――ももちさんのSNSは、ファンのコメントが温かいのも印象的です。ファンの方とコミュニケーションを取る上で心掛けていることは。
ももち 私は、20年から2年間、毎日22時にInstagramでライブ配信して、リアルタイムで集う場所をまずつくってきました。朝に届いたコメントを夜に返すといった時間差のあるコミュニケーションではなく、リアルに今つながることができるのがライブ配信の利点です。“22時といえばももちと話す時間”とみなさんに習慣化してもらい、その場で私自身の日常や考えていることなど、自分の言葉で伝えてきたので、親近感を持ってくださっているのだと思います。
また、そこに集うことで、私と参加してくださっている方だけでなく、参加者同士の絆が生まれたのも大きかった。やっぱり、自分にとって居心地の良い場は壊したくないし、大事にしたいと考えてもらえているのだと思います。
22年からは少し変えて、曜日ごとに異なった企画を配信しています。今まで様々な企画を配信してきました。例えば、ファッションのコーディネート、メーク、さらにはお酒を飲みながらの人生相談など。今まではランダムにライブをしてきましたが、企画ごとに「曜日を固定してほしい」という声も多く、チャレンジしています。
リアルタイムでファンと体験を共有
――SNS上でももちさんが紹介した商品を、多くのファンが購入しているのはよく知られています。ももちさんも自らを「ライブコマーサー」と称するほど、ライブコマースを活動の中心に据えられていると思います。なぜライブコマースに可能性を見出したのでしょうか。
ももち アパレル店員をしていた頃は、主にInstagramを使って写真と文章だけで商品を紹介していました。そんな中、一度だけライブ配信をする機会がありました。結果、反響が大きくなりすぎて、お店から禁止になってしまったことがあったんです。その時に、商品をライブで紹介することで、お客様にすごく楽しんでもらえるんだと実感しました。
アパレル店員を辞めてからも、ファッションにまつわるお客様の不安や悩みを解消したくて、ならば一つのブランドにとらわれない、遠隔のアパレル店員になろうと考えました。遠隔で接客するのに、リアルタイムで交流できるライブ配信は最適です。以来、ライブコマースをする人、ということで“ライブコマーサー”という肩書で活動してきました。
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