アサヒグループ食品が2022年2月4日、同年の事業戦略説明会を行った。錠菓の「ミンティア」とサプリメントの「ディアナチュラ」、2つのブランドを強化すると発表。両カテゴリーから新商品を発売、主力商品を刷新し、新型コロナウイルス禍によるニーズの変化をくみとる。

ミンティアとディアナチュラブランドの商品群
ミンティアとディアナチュラブランドの商品群
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 アサヒグループは会見内で、2021年の主要ブランドの実績を発表した。顕著に伸びたブランドとして、20年から21年にかけて前年比116%の栄養調整食品「1本満足バー」、同114%のサプリメント「ディアナチュラ」の名前を挙げた。1本満足バーはプロテインを配合した商品群が、ディアナチュラはビタミンやプロテインのラインナップ強化が成長につながった。

 この背景には、新型コロナウイルス禍による健康志向の高まりで、栄養素を手軽に摂取できるニーズが高く維持されていることがある。調査会社クロス・マーケティングが21年11月に実施した健康調査に関するアンケート(20~69歳の男女2500人が回答)では、回答者の約60%が健康維持のために食生活で何らかの対策を実践しているという結果が出た。最も多かった対策法は「野菜を食べる量を増やす」が26%、続いて「乳酸菌食品・飲料を摂る」が20%、「サプリメントを摂取する」などが17%となった。

プロテインの市場が拡大

 21年度の実績と消費者の動向を踏まえ、ディアナチュラブランドでは、22年3月7日に新商品2種を発売する。同ブランドは07年の発売以降、14年連続で最高売り上げを更新。07年から比べると、21年の販売実績は約13倍にまで成長した。サプリメント市場全体も、22年に初めて1兆円を超える見込みであることから、アサヒグループ食品はさらなるラインアップの拡充で攻勢をかける。

 新商品の1つ目は、「ディアナチュラ ビタミンD 60日」だ。主にカルシウムの吸収を促進し、骨の成長をサポートするビタミンDは、ここ数年で需要が大きく伸びている。調査会社インテージによると、ビタミンDの健康食品市場の累計販売金額は、21年で前年比185%。17年から比べると約8倍に伸びている。

 急成長の一因として、アサヒグループ食品のコンシューマ事業本部 マーケティング五部部長の蓮見麻美氏は、厚生労働省が制定する「日本人の食事摂取基準」の改定を挙げた。同基準では20年、18歳以上の男女ともに、1日に必要なビタミンDが8.5マイクログラムに増量された(マイクログラムは100万分の1グラムを表す)。

22年3月7日から発売される「ディアナチュラ ビタミンD 60日」。ビタミンDを1粒あたり30マイクログラム配合、1日単価は約10.6円(税込み)
22年3月7日から発売される「ディアナチュラ ビタミンD 60日」。ビタミンDを1粒あたり30マイクログラム配合、1日単価は約10.6円(税込み)
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 2つ目は、「ディアナチュラアクティブ ホエイ+カゼインプロテイン レモン味」だ。インテージの調査によると、21年の「ディアナチュラアクティブ」(プロテインパウダーを配合した商品群)は、販売金額で前年比170%となった。好調を受け、22年は筋肉の補強やダイエットの目的で摂取するユーザー以外にも、プロテイン配合商品を広く浸透させていく。

 「(大手食品会社で)ビタミンやミネラルの粒タイプに加えて、プロテインパウダーを展開しているのは弊社のディアナチュラブランドだけ。今回の新商品では、運動シーンだけでなく、朝食時や就寝前などにタンパク質を補給するアイテムとして活用してほしい」(蓮見氏)

「ディアナチュラアクティブ ホエイ+カゼインプロテイン レモン味」、内容量253グラムで2376円(税込み)
「ディアナチュラアクティブ ホエイ+カゼインプロテイン レモン味」、内容量253グラムで2376円(税込み)
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エチケット用途のニーズを充足

 好調のディアナチュラとは対照的に、錠菓のミンティアシリーズでは苦戦が続く。錠菓市場全体での売上金額・個数はともにトップシェアを維持しているものの、コロナ禍以降は売り上げが落ち込んでいる。過去最高の売り上げを記録した19年の238億円に対して、21年は約6割の144億円にとどまった。同年3月には、マスク着用時に香りが増加する「ミンティア +MASK」シリーズを発売したものの、通勤・通学の頻度が減り、世間的にも外出しにくい雰囲気になったことで期待ほど振るわなかった。

 業績回復のため、ミンティアは22年4月4日に、粒の大きい「ミンティアブリーズ」シリーズから「ミンティアブリーズ エアーグリーン」を発売する。茶カテキンを配合し、適度な甘さを感じるグリーンミントの味わいに仕上げ、食べやすさと清涼感を兼ね備えた。新商品発売の経緯について、マーケティング一部部長の森野祐希氏はこう語る。

 「ミント系錠菓のニーズは、リフレッシュ、眠気覚まし、エチケットと大きく3つあるが、既存のブリーズミント系の商品では、リフレッシュと眠気覚ましを理由に購入する人が多いと判明した。そこでエアーグリーンを投入し、エチケット用途でのニーズも満たしていく」(森野氏)

 また、ミンティアシリーズは22年2月28日、レギュラーシリーズの4商品を一斉にリニューアル発売する。マーケティング一部部長の森野氏は「主要の4商品の刷新はブランド史上初」と語る。タブレット内に、ミントの香りを凝縮したカプセルを増量して盛り込むことで、ミントの瞬間的な味わいや清涼感のパワーアップに成功したという。

 この刷新を伝えるため、外装フィルムには大きく「新!」という文字を表記し、パッケージには放射状のデザインを用いた。ユーザーが一目見ただけで、ミンティアのリフレッシュ感や清涼感が伝わるよう、インパクトあるデザインに改良した。

リニューアルしたレギュラーシリーズの4商品
リニューアルしたレギュラーシリーズの4商品
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 22年3月からは、新キャラクターを使用したテレビCMに、全国7大都市での50万パッケージにおよぶサンプリングなど、リニューアル商品の広告と販促活動を強化する。また同年4月には、レギュラータイプとブリーズタイプの計8種類において、史上初となるコンテンツとのコラボパッケージ商品の発売を予定している。

(写真提供/アサヒグループ食品)