2022年のバレンタイン商戦はどの程度盛り上がっているか。1月時点の「バレンタイン」検索者数から探ると、新型コロナウイルス感染症拡大下の行動制約が、オンラインでの情報収集を後押ししている様子がうかがえた。チョコレートブランドでは、ゴディバとヴィタメールの検索者数が増加。カギはコラボ企画にあった。
2月14日はバレンタインデー。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染拡大が続く中、バレンタイン商戦はどうなっているだろうか? 人々の関心度合いが反映される検索動向から探ってみる。分析には、毎月更新される行動データを用いて、競合サイト分析やトレンド調査ができるヴァリューズ(東京・港)のWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を使用した。
コロナ禍前の2019年から22年まで、1月の「バレンタイン」検索者数(推計)を調べると、19年1月は87万2000人。20年1月は前年比5.7%減の82万2000人。21年1月は同20.1%増の98万7000人。22年1月は同7.4%増の106万人だった。
1月でバレンタイン検索が増えるのは2月が近づく月末だ。20年1月末はコロナ感染者がまだわずかだったが、ドラッグストアなどの店頭ではマスク争奪戦が繰り広げられ、商戦開始時期に出ばなをくじかれた。翌21年1月は第3波の渦中にあったものの、1月上旬で感染者数がピークアウトしたこともあり、検索者数が増加。22年1月はオミクロン型の感染拡大下にあるが、良くも悪くも“コロナ慣れ”したことと、リアルの行動制約がオンラインでの情報収集を加速させた。また旅行などに行けない分、「バレンタインくらいは楽しみたい」というリベンジ消費的な要素も加わって、バレンタイン検索者数は前年をさらに上回った。
バレンタイン検索者の性別は、言わずもがなだが女性が多く、88.0%を占める(22年1月)。また年代別に見ると、20~40代が各25%前後を占めて中心層になっている。20~30代は人口が多い40代と同等の検索者がいることから、情報収集熱が高いといえるだろう。
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