カプセルホテルを運営するナインアワーズ(東京・千代田)は2021年12月、「ナインアワーズ赤坂」で宿泊客の睡眠状態を自動的に解析する新サービス「9h sleep fitscan」を開始した。独自の睡眠リポートを提供して宿泊客に健康面のアドバイスを行うなど、「日本初のウエルネス・カプセルホテル」としてアピールする。

9h Akasaka sleep labの外観。ナインアワーズ赤坂店の内部だけ変えている(写真提供/ナインアワーズ)
9h Akasaka sleep labの外観。ナインアワーズ赤坂の内部だけを変えている(写真提供/ナインアワーズ)
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 ナインアワーズは新サービスの導入に当たり、「ナインアワーズ赤坂」を「9h Akasaka sleep lab」と改称した。今後、開店する新店舗にも同サービスの導入を計画している。

 各カプセル内に設置された赤外線カメラ、集音マイク、体動センサーの3点で宿泊客の睡眠中の心拍や呼吸の回数、いびきや歯ぎしりの音などの身体データを測定。翌朝にメールでデータを解析した睡眠リポートを送る。心拍数や呼吸の強さ、眠りの深さなどをグラフ化し、睡眠の基礎知識などを添えるといった内容で、東京都や保健所と相談して医療行為に当たらないように工夫した。各データの見方に関する一般論のみを記載して、個人の測定結果に関するコメントは入れない。個人情報をひも付けないようにして測定し、リポートには氏名も記載しない。

「9h Akasaka sleep lab」にあるカプセルホテルの内部
「9h Akasaka sleep lab」にあるカプセルホテルの内部
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天井部分に設置した赤外線カメラ
天井部分に設置した赤外線カメラ
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コントロールパネルにある集音マイク
コントロールパネルにある集音マイク
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マットの下に体の動きを測定する体動センサーがある
マットの下に体の動きを測定する体動センサーがある
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 「本当は『あなたの呼吸は何点です』といった詳しい説明もリポートに書きたかった。しかし測定結果を基に『病気です』などと記述すると医療行為に近いため、できなかった」とナインアワーズ CEO(最高経営責任者)の松井隆浩氏は話す。現在、測定後の提携サービスは行っていないが、病院や医療機器メーカーとの連携を強め、22年春以降にはフロントの窓口での治療プランの提示、保健師の配置、クリニックの紹介など、現在より一歩進んだサービスを提供する方針だ。

睡眠解析リポートのサンプル。レム睡眠やノンレム睡眠、心拍数や呼吸の強さなどをグラフ化する(写真提供/ナインアワーズ)
睡眠解析リポートのサンプル。レム睡眠やノンレム睡眠、心拍数や呼吸の強さなどをグラフ化する(写真提供/ナインアワーズ)
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睡眠解析リポートでは一般的な睡眠の基礎知識だけを掲載し、個人の測定データと結び付けないようにした(写真提供/ナインアワーズ)
睡眠解析リポートでは一般的な睡眠の基礎知識だけを掲載し、個人の測定データと結び付けないようにした(写真提供/ナインアワーズ)
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