デザイン作品のアーカイブ化が、米国のデザイン関連の協会や美術館、大学などで進んでいる。新型コロナウイルス禍中の行動制限も相まって、自宅に居ながら歴史的なデザインを「作品」として見る機会が広がっている。
米国では、オンラインで閲覧できるアート作品のアーカイブ化は知られるが、デザインもアートに匹敵する作品として重視されてきている。
米グラフィックアート協会のAIGA(American Institute of Graphic Arts)は、デザインコンペへの応募作品など1920年代にまで遡る物理的な作品をアーカイブ。それらをテーマごとにまとめて見やすくしてオンライン化している。検索方法が使いやすく、年代やフォーマットなどのほか、社会的なテーマ、対象産業など、縦横にわたっている点が特徴。デザインの歴史を学べるだろう。
米国で唯一の公立デザイン美術館であるスミソニアン美術館傘下のクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館のオンラインコレクションも見ておきたい。こちらは応用美術や日用品で歴史的なものが多く、テキスタイルも高解像度で鑑賞することが可能だ。制作中のページも多々あるので今後が楽しみだ。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)のコレクションでは、1万点近いデザイン関連のオブジェが見られる。古いものは1850年以前のものだが、新しいものは3Dプリントのガラス作品なども含んでおり、毎日のようにアップデートされているようだ。
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