レゴジャパン(東京・港)が販売する大人レゴの売れ行きが好調だ。2021年11月8日に発売する「レゴ タイタニック号」(9090ピース、直販価格:税込み7万4980円、編集部調べ、以下同)など、子供向けブロック玩具とは一線を画す高難易度、高精度のレゴで、大人世代にストレス解消の時間を提供している。
2020年から続くコロナ禍による“巣ごもり生活”で、ストレス解消法の一つとしてレゴ制作に没頭する大人が増えている。レゴジャパンによれば、16歳以上を対象とした商品の20年度の売り上げは前年同期比234%とのことだ。
レゴジャパンが「アート・デザイン・音楽」「旅行&歴史」など6つのカテゴリーで「大人レゴ」という名称を使い始めたのは20年5月末から。“大人の鑑賞”にも堪えられるよう、細部までこだわっているのが大人レゴ全体に共通する特徴だ。16歳以上を対象とした商品は以前からあったが、大人レゴに分類される商品に関しては、華やかな写真やイラストを使った従来の商品パッケージから、黒を基調としたシンプルなパッケージに変更されている。
レゴジャパン PR&パートナーシップマネージャーの寺門久美子氏は「例えば『レゴ タイタニック号』は3つのセクションに分かれており、船内の大階段、ボイラー室、喫煙室などを確認できる。プロペラを回すとピストンエンジンが作動したり、アンカーを上げ下げできたりと、ギミックにも凝っている」と話す。
大人レゴの中で最も高額なのは17年10月に発売された「レゴ スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン」で、価格は9万4980円。7541ピースで構成される大作だ。またピース数が最も多いのは21年6月発売の「レゴ ワールドマップ」で1万1695ピース、価格は2万9880円となっている。
1977年から続く映画「スター・ウォーズ」シリーズは世界的大ヒット作品だけに、大枚をはたいてでもハン・ソロの愛機「ミレニアム・ファルコン」が欲しいという熱狂的ファンがいるのは理解できる。しかし、1万ピースを超えるレゴで"世界地図"を作ろうと考えるのはどんな人たちなのか。
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