全国小売店の販売データを集計する日経POS情報で、2021年9月の来店客千人当たり販売金額の前年同月比伸び率を調査した。食品カテゴリー(小分類)の増加率で、98.2%増とほぼ倍増の勢いを見せたのが植物性ミルク。リードした商品は江崎グリコ「アーモンド効果」シリーズだ。
日経POS情報の食品カテゴリー(大分類)における2021年9月の来店客千人当たり販売金額前年同月比伸び率ランキングで、日経クロストレンドが注目したのが「栄養サポートドリンク」。増加していた112カテゴリーの中で53位、前年同月比5.6%増の微増という結果だったが、興味深いのはその内訳(小分類)だ。
栄養サポートドリンクは、「栄養補給ドリンク」「ビネガードリンク」「滋養強壮ドリンク(医薬部外品)」「植物性ミルク」「エナジードリンク」「青汁」「滋養強壮ドリンク(一般品)」の7分類で構成される(21年9月の販売金額の多い順)。
森永製菓「inゼリー」やサントリー「デカビタC」などが属する栄養補給ドリンク、大正製薬「リポビタンD」や武田薬品工業「アリナミンV」、大鵬薬品工業「チオビタドリンク」などが属する滋養強壮ドリンク(医薬部外品)といった、販売金額の大きい分類が前年同月比マイナスで足を引っ張ったのに対し、カテゴリー全体を微増にまで押し上げたのが植物性ミルクだった。前年同月時点で販売金額が7分類のうち最小だったが、ほぼ倍増の98.2%増でカテゴリー4位に躍進し、栄養サポートドリンクカテゴリーを引き上げた。
植物性ミルクカテゴリーの来店客千人当たり販売金額は、17年9月の423円から18年9月が495円、19年9月が557円、20年9月が754円、21年6月に1013円と1000円台に達し、21年9月に1494円と急伸した。21年9月の急伸については、9月14日放送のテレビ朝日系情報バラエティー番組「林修の今でしょ!講座」で、「牛乳vs豆乳vs話題のアーモンドミルク」徹底比較と題してアーモンドミルクを取り上げ、風邪の予防や肥満対策に適した食材として紹介された影響もありそうだ。
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