大量の位置情報データをAI(人工知能)で解析して企業などのマーケティングを支援するクロスロケーションズ(東京・渋谷)が、業容拡大に乗り出した。「都道府県間移動率」など、人の移動を指数で表現した商品を新たに開発。これまでの直販中心の態勢から販売パートナーを募って、新商品の拡販に力を入れる。
クロスロケーションズが開発し、販売に乗り出すのは、同社が自社開発した位置情報データを活用するためのプラットフォーム「Location AI Platform(以下LAP)」を使って抽出する4つの指数だ。具体的には、「都道府県間移動率」「業種別訪問率」「個別企業銘柄訪問率」「オフィス出社率」で、これらを「LAP人流指数データシリーズ」と銘打って販売する。
2019年1月以降分のデータを活用可能
例えば、週次で届けられる都道府県間移動率を見ると、どの地方自治体に人が流入しているのか、どの地方自治体から人が流出しているのかが一目で分かる。新型コロナウイルス感染症が再度拡大している目下の状況で、人々が実際にどのように動いているかを知りたいというニーズに応えられる。
また日次で届く、全国9業種(スーパーやファストフードなど)を対象にした業種別訪問率や、大手小売りチェーンなどを対象にした個別企業銘柄別訪問率を見ると、対象となっている企業やその競合企業、当該企業に商品を納品している消費財メーカーなどが、コロナ禍で離れたユーザーが再び戻ってくる集客の予兆などを捉えられる。
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