アイスタイルは2021年6月10日、「@cosmeベストコスメアワード 2021 上半期新作 ベスト コスメ」(以下、21上半期新作 ベスト コスメ)を発表した。上半期はマスク対策コスメが上位を独占。今後は「マスクギャップ」対策商品が注目されるのではないかと予測した。

「@cosmeベストコスメアワード 2021 上半期新作 ベスト コスメ」の総合大賞となったキャンメイク「プランプリップケアスクラブ」(税込み594円)
「@cosmeベストコスメアワード 2021 上半期新作 ベスト コスメ」の総合大賞となったキャンメイク「プランプリップケアスクラブ」(税込み594円)

10商品中9商品がマスク対策コスメ

 「@cosmeベストコスメアワード」は、美容系総合ポータルサイト「@cosme」の企画・運営、関連広告サービスを提供するアイスタイルが毎年発表しているもの。その「新人賞版」ともいえるのが、この時期に発表する「上半期新作 ベスト コスメ」だ。21上半期新作 ベスト コスメでは、キャンメイクの「プランプリップケアスクラブ」が総合大賞を受賞。同商品をはじめ、受賞10商品中9商品がマスク対策コスメで、生活様式の変化でマスクをしているからこそ生じる課題に対応した商品が支持を集めていることが分かった。

「@cosmeベストコスメアワード 2021 上半期新作 ベスト コスメ」の一覧(20年との比較)
「@cosmeベストコスメアワード 2021 上半期新作 ベスト コスメ」の一覧(20年との比較)

 上半期ベストコスメの選考対象となるのは、前年11月1日~4月30日の半年間で発売された新商品。アイスタイルのリサーチプランナーの原田彩子氏によれば20年に続き、21年も新商品の発売自体が減った。経済産業省の「生産動態調査」を基に同社が調査したデータによれば「化粧品の新商品は20年同期比16%減」だったという。

 メーカーが新商品に消極的な理由は多様だが、やはり新型コロナウイルス感染症拡大の影響は否めない。これは消費者も同じで、同社が会員である「@cosmeプロデュースメンバー」約1万人を対象に21年5月に行った「化粧品に関するアンケート」によれば、「この半年で化粧品の選び方がより慎重になった」と答えた人が3分の1にも上っている。カテゴリー別に見るとその傾向はさらに顕著で、スキンケアは58.2%が、ベースメークは49.7%が「より慎重になった」と回答した。

 一方で、スキンケア化粧品にかける金額が増えたと答えた人は52.8%で、1年前の32.5%より高まっており、スキンケア化粧品を重視する傾向が読み取れる。

 また、スキンケアやメークといった美容視点で「マスクとの付き合い方に慣れてきた」と7割以上の人が回答。この半年間、化粧品を購入する際、「効果や機能を重視」(55%)し、「マスクでも崩れない・マスクにつかない化粧品」(52%)を選ぶことが多い傾向があった。

@cosmeプロデュースメンバー約1万人を対象に21年5月に行った「化粧品に関するアンケート」では、スキンケア化粧品にかける金額は上昇している
@cosmeプロデュースメンバー約1万人を対象に21年5月に行った「化粧品に関するアンケート」では、スキンケア化粧品にかける金額は上昇している

マスク対策を訴求する商品17倍に

 マスク対策を訴求する商品も増えている。アイスタイルの調査によると、上半期の新商品中、それら商品が占める割合は前年同期の17倍にまで増加。新型コロナの感染拡大によって人前でマスクを外す機会が減ったからこその、「マスクに関する新たな悩みやニーズ」に素早く応える商品が次々と登場し、21上半期ベストコスメでも上位に並んだ。

 中でも大賞となったプランプリップケアスクラブは、マスク装着により「リップメークする」派の悩み(落ちないリップによる唇荒れなど)と「リップメークしない」派の悩み(マスクによる乾燥や血色の悪さなど)派の両方に応えたこと、さらに新しい化粧品を買うことでのストレス解消や気分転換に対応できる試しやすい価格などにより、支持を集めたという。

アイスタイルの調査によれば、@cosmeの商品説明文内に出現する単語の中で、マスク対策を訴求する商品の比率が増加していたという
アイスタイルの調査によれば、@cosmeの商品説明文内に出現する単語の中で、マスク対策を訴求する商品の比率が増加していたという

マスクギャップ対策の「人中短縮」メーク

 では、21年下半期はどういった商品が求められるのか。

 マスクにメークがついてしまう、あるいはマスクでメークが崩れてしまうといった、マスクをすることでの悩みは継続すると考えられるが、それに加え、今後は、「『マスクギャップ』が課題になるのではないか」と、アイスタイル リサーチプランナーの西原羽衣子氏は言う。

 前述の化粧品に関するアンケートでは、「マスクを外した時の見た目にギャップを感じる人がいる」と答えた人が57.7%、「マスクを外した顔を見せるのが怖いと感じることがある」に「あてはまる」「まああてはまる」と答えた人が合わせて約55%だった。このことからも、マスクを外すことへの抵抗感をなくすような商品が支持されるようになることが想定できる。

 さらに原田氏は注目のキーワードとして「人中短縮」をピックアップ。人中とは、鼻の下と上唇の間にある溝のこと。数年前からこの部分の長さを短く見せる「人中短縮メーク」が女性誌などで話題になっていたが、マスクでこの部分が隠れていることで、いざマスクを外すとなったときに、気になるようになったと考えられる。

 原田氏は「主流はマスクにつかないなどの対応だが、マスクを取ったときにどのような気持ちになるかと考えると、こうした傾向も高まるのではないか」とした。

 また、「マスクギャップは女性だけでなく、男性も感じる」と西原氏は指摘。ファンデーションを使うなど、男性がスキンケア以外のコスメを活用するケースはまだ一部だが、原田氏は「ヒゲの印象を和らげるためにBBクリームを使う、眉毛を整えるといったことはあるようだ。こうした気遣いが生まれるのは、オンライン会議によって、自分の肌を見る機会が増えたことが1つの要因と考えられる」と分析した。

(画像提供/アイスタイル)

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