コカ・コーラシステムは2021年5月10日に新しい無糖炭酸水「アイシー・スパーク from カナダドライ」を発売した。無糖炭酸水カテゴリーの製品を整理し、同製品にリソースを集中。ブランドを再構築する。このため既存の「い・ろ・は・す スパークリング」は既に終売、「ザ・タンサン」も段階的に終売する。

2021年5月10日に発売した「アイシー・スパーク from カナダドライ」(500ミリリットル)「アイシー・スパーク from カナダドライ レモン」(490ミリリットル)
2021年5月10日に発売した「アイシー・スパーク from カナダドライ」(500ミリリットル)「アイシー・スパーク from カナダドライ レモン」(490ミリリットル)

後発市場で差別化に課題

 「アイシー・スパーク from カナダドライ」(以下、アイシー・スパーク)は、水温が低いほど気体が溶けやすいという性質に着目し、製造時の冷却工程を改良した独自の「冷却スパーク技術」によって、過去最高強度の炭酸ガスを圧入。「日本コカ・コーラ史上最強の無糖強炭酸水」と位置付け、炭酸の強さを前面に押し出して訴求する。

 日本コカ・コーラによると2007年以降、無糖炭酸水市場は右肩上がりを続けている。09年はハイボールブームもあって割り材としての需要が主だったが、11年以降はストレートでの飲用が増加する傾向にある。健康目的でのニーズも高まり、新製品や新ブランドが続々参入。その結果、18年以降は競争が激化し、19年の無糖炭酸水の市場規模は11年に比べて約3倍以上に成長した。20年の炭酸飲料全体の市場規模はマイナスに転じる中、無糖炭酸水は前年比110.1%の697億円と高成長を続けている(富士経済調べ)。コロナ禍での在宅時間の増加で、リフレッシュのための飲料として強炭酸へのニーズはより高まっているという。

 ただし、この分野で日本コカ・コーラは後発だ。無糖炭酸水では、アサヒ飲料「ウィルキンソン」シリーズが13年連続で過去最高の販売数量を更新し、シェア48%を占める。21年も1~3月の累計販売数量が607万箱、前年比106.1%と好調なスタートを切っている。ウィルキンソンは以前から強炭酸を訴求。それに続き、他社も続々と強炭酸製品を市場に投入した。

 日本コカ・コーラからは、強炭酸が特徴の無糖炭酸水「カナダドライ ザ・タンサン・ストロング(ザ・タンサン)」を18年に、天然水の看板ブランド「い・ろ・は・す」の無糖炭酸水「い・ろ・は・す スパークリング」を19年に発売しているが、競合ひしめく中での差別化には課題を抱えている。

 そんな中、新たに投入したアイシー・スパークについて、日本コカ・コーラ マーケティング本部の朴英俊氏は「決め手となる独自要素を持つブランドを目指して開発した。炭酸飲料のリーディングカンパニーである日本コカ・コーラ史上最強のガスボリュームの強炭酸水という、明確な価値を訴求する」とその独自性を強調する。「最後発ブランドが市場で確固たるポジションを得るためには、定番商品としてきっちりと棚に入っていくことが大切。継続的に育成する」と意気込みを見せる。

 アイシー・スパークの発売を機に、既存製品は整理。無糖炭酸水として、アイシー・スパークにブランドを一本化する。既にい・ろ・は・す スパークリングは終売。ザ・タンサンもラベルレス製品などその一部をオンラインで販売するものの、段階的に終売する。マーケティング施策はテレビ、デジタル広告や店頭広告、SNSキャンペーンやCoke ONアプリとの連動など全方位に展開し、早期の認知確立や試し飲みの促進を図る。

製造工場ラインの工程を改良し、史上最強のガスボリュームに
製造工場ラインの工程を改良し、史上最強のガスボリュームに

(写真提供/日本コカ・コーラ)