UCC上島珈琲(神戸市)は2021年3月22日、ペットボトル入りコーヒーの新製品「UCC COLD BREW BLACK PET500ml」を発売した。これまで「UCC BLACK無糖」シリーズの1つだった製品をリニューアルしたうえで、新ブランド「UCC COLD BREW」として展開。メインターゲットは20~30代で、そこから認知を広げてファンを増やし、シェア拡大につなげたい考えだ。

UCC上島珈琲のペットボトル入りコーヒー「UCC COLD BREW BLACK PET500ml」
UCC上島珈琲のペットボトル入りコーヒー「UCC COLD BREW BLACK PET500ml」

 「UCC COLD BREW BLACK PET500ml」(以下、COLD BREW BLACK)は、500ミリリットルペットボトル入りの無糖コーヒーだ。焙煎(ばいせん)時間の異なる豆を組み合わせ、天然水を使って低温でじっくり抽出することで香りや味わいを高めるとともに後味のキレをよくした。希望小売価格は160円(税別)で、初年度の販売目標は150万ケース。

 ブラック無糖コーヒーのブランド、「UCC BLACK無糖」シリーズの1つだった「UCC BLACK COLD BREW」の後継製品で、シリーズから独立した新ブランド「UCC COLD BREW」の第1弾製品となる。21年6月には第2弾製品を予定している。

 UCC BLACK無糖は香料無添加とレギュラーコーヒー100%が特徴で、ブラック無糖コーヒーの人気ブランドだ。そこから新ブランドとして独立させた理由を、UCC上島珈琲でマーケティングを担当する杉山繁和副社長は「これまではUCC BLACK無糖ブランドのなかで各ターゲットの嗜好に合わせた製品を提供してきたが、消費トレンドが日々変化していくなかで、品質のよさを伝えるだけでは弱いと感じていた。それぞれの商品をブランドとしてしっかり立たせて伝えていく必要がある」と語る。

UCCホールディングス執行役員CMOで、UCC上島珈琲取締役副社長の杉山繁和氏
UCCホールディングス執行役員CMOで、UCC上島珈琲取締役副社長の杉山繁和氏

 新製品の売りは、本格派の味だ。コロナ禍において自宅で過ごす時間が増えたことなどから、コーヒー需要は拡大。特に自宅で豆からひいて楽しむレギュラーコーヒーの人気が高まり、コーヒーの品質にこだわる人が増加している。それを受けてペットボトル入りコーヒーにも、味や香りに優れた本物を求める人が増えている。

 「コロナ禍で自宅での時間が増え、そこへの投資が増えている。価値観が変化して量から質への動きが顕著になり、自宅で楽しむいれたてのレギュラーコーヒーが味の基準になってきた。それをペットボトル入りコーヒーで提供していきたい」(杉山氏)と品質に自信を見せる。

次世代の顧客にブランドを体験してもらう

 メインターゲットは20~30代男女だ。杉山氏は「情報感度が高く、新しいものに興味があり、新しい飲用行動をとる。まずそうした人たちにフォーカスする意味で20~30代を狙っている。しっかりブランドを認知してもらってペネトレーション(市場浸透率)を高め、そこからほかの年代層に広げていきたい」と理由を語った。

 20~30代はまだ日常的にコーヒーを飲んでいない人も多い。そうした層にコーヒーに親しんでもらい、“コーヒーならUCC”とUCCブランド全体を知ってもらうことも目的だ。

 「我々の製品は、味もパッケージも本格派コーヒーに近いイメージ。UCC COLD BREW BLACKはそこにすっきりした飲みやすさや香りのよさをプラスして、カジュアルであっても本格派であることにこだわっている。既存のお客様だけでなく、次世代のお客様にもUCCを知ってもらい、体験してほしい」(杉山氏)という。

 キャッチコピーは「香るどブリュー」で、香りや後味のキレのよさが特徴のUCC COLD BREWブランドをコミカルに表現し、親しみやすくした。イメージキャラクターには20~30代に認知の高い女優の池田エライザを起用し、TVCMのほかデジタル広告にも力を入れて若年層に向けたコミュニケーションを図る。「今のUCCに必要なのは、コミュニケーション戦略とブランド戦略の進化。よりカジュアルで親しみやすいブランド展開にシフトしていく」と語る杉山氏。その第一歩となるか。

イメージキャラクターを務める、女優の池田エライザ
イメージキャラクターを務める、女優の池田エライザ

(写真提供/UCC上島珈琲、写真/湯浅英夫)