第一生命保険が21年3月17日に発表した第32回「大人になったらなりたいもの」アンケートで、小学生男子の1位は「会社員」という結果だった。ちなみに前年の1位は「サッカー選手」だった。「コロナ禍で子供たちは夢も希望も失ってしまった」と嘆く声がSNSで散見されたが本当だろうか?
小学生男子が「大人になったらなりたいもの」の1位は「会社員」──。第一生命保険が21年3月17日に発表した第32回「大人になったらなりたいもの」アンケートの結果に衝撃が走った。
子供に人気の職業を調べるこのアンケートは、同社が1989年から毎年実施している恒例の調査。1992年までは1位が野球選手、Jリーグがスタートした1993年以降はサッカー選手が優勢になり、2014年から3年連続で日本人のノーベル賞受賞者が出た際には学者・博士が1位になるなど、世相を反映した結果が出ることで注目されてきた。そんな歴史ある調査で、「会社員」という回答は、調査開始間もない1989~1991年に第9位で「サラリーマン」が入って以降、トップ10にランクインしたことはない。「1位 会社員」は異変とも言える大きな変化だ。
この結果について調査元の第一生命は、「コロナ禍でリモートワークの導入が進み、自宅で仕事をするお父さん・お母さんの姿を目の当たりにして『会社員』という職業を身近に感じた子供が多かったのかもしれない」と分析している。
では、「子供の夢がサッカー選手から会社員に変わった」と解釈してよいかというと疑問符が付く。なぜなら今回とこれまでとでは調査方法が大きく異なるからだ。
この記事は会員限定(無料)です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー