エイベックス・デジタル(東京・港)は2021年3月4日、国内アーティストや事業者が、YouTube公式アーティストチャンネルとSpotifyのアーティストページで公式グッズの掲載、販売から国内外への配送までできるプラットフォーム「MD-SASS」(エムディーサス)の提供を開始した。アーティストにとって海外に向けて公式グッズが販売しやすくなる。

「MD-SASS」により、アーティスト側にとってYouTubeやSpotifyに公式グッズを掲載、販売して国内外へ配送することが簡単にできるようになる
「MD-SASS」により、アーティスト側にとってYouTubeやSpotifyに公式グッズを掲載、販売して国内外へ配送することが簡単にできるようになる

 「MD-SASS」は、米Merchbarが提供しているアーティストグッズ販売プラットフォーム「MERCHBAR」(マーチバー)との提携によるもの。MERCHBARは、約10万人のアーティストによる100万点以上の商品を45の国と地域・1800万人以上のユーザーに提供している、世界最大級のアーティストグッズ販売プラットフォームだ。グッズの配送にはネオ・ウィング(東京・中央)による世界150以上の国と地域に配送可能な物流代行サービス「NEOlogi」(ネオロジ)を利用する。

 国内アーティストや事業者は、MD-SASSを導入して商品を登録し、専用の倉庫に納品するだけで、世界中のユーザーに向けて公式グッズを販売できる。商品購入への誘導はYouTube公式アーティストチャンネルやSpotifyのアーティストページから。ユーザーがこれらのページに掲載されているグッズをクリックすると、MERCHBARにある商品ページに移動して購入できる仕組みだ。

 エイベックス所属・契約アーティストの倖田來未、浜崎あゆみ、Every Little Thing、大塚愛、絢香などが利用しているほか、エイベックス所属以外のアーティストの登録も受け付けており、21年春から利用できるようになる。エイベックス・デジタルは、プラットフォーマーとして幅広い国内アーティストの公式グッズを取り扱いたいとしている。

アーティスト側から世界中に直接販売

 アーティストグッズの販売は、日本のYouTubeでは20年末から可能になっており、Spotifyでも以前より可能だった。しかしこれまでは国内アーティスト側が商品を直接販売するのではなく、米国のMERCHBARが独自に仕入れて販売する形だった。

 MD-SASSを導入することで、国内のアーティスト側からグッズを直接供給して販売できるようになり、世界をターゲットにした販売機会が得られる。海外ユーザーにとっても、日本のアーティストの公式グッズを購入しやすくなるなどのメリットがある。

 音楽配信・映像配信サービスの普及によりファン層が世界中に広がることで、日本のアーティストグッズの需要が海外でも拡大している。世界中にグッズを直接販売できるMD-SASSは、アーティストや事業者にとって収益確保につながるとともに、海外進出の一助になりそうだ。

(写真提供/エイベックス・デジタル)