2021年3月1日に経営統合したヤフーとLINEは、統合後初の発表会を3月3日に開催。防災・復興支援サイト「東日本大震災から10年 のりこえるチカラ」の一部企画を共同で展開することを明らかにした。また、それぞれのサービスを連携させた「防災速報」の提供も始まっている。

ヤフーとLINEは防災・復興支援サイト「のりこえるチカラ」を発表。防災や復興支援に役立つ情報を共同で発信していく
ヤフーとLINEは防災・復興支援サイト「のりこえるチカラ」を発表。防災や復興支援に役立つ情報を共同で発信していく

日本を「災害大国」から「防災大国」へ

 防災・復興支援サイト「のりこえるチカラ」は「寄付」「知る」「防災」「検索」などの7つのコンテンツに分かれており、このうちの「知るは、チカラになる。」と「検索は、チカラになる。」がヤフーとLINEの共同企画となっている。

 「知るは、チカラになる。」は、東日本大震災にまつわる“人”にフォーカスしたメディア各社の記事を紹介するコンテンツ。著名人が寄せたメッセージなども読めるほか、ハッシュタグ「#あれから私は」「#これから私は」を付けた震災関連のツイートもまとめて閲覧できる。この取り組みを機にWebメディアの「Yahoo!ニュース」と「LINE NEWS」では、それぞれのオリジナル記事を相互に配信するなど、連携を強めていくとのこと。

 また「検索は、チカラになる。」は、ヤフーが2014年から実施してきた「3.11、検索は応援になる。」の企画意図を受け継いだもの。LINEとの共同企画となったのを機に、21年から名称を変更した。この企画では21年3月11日(0時00分~23時59分)に「Yahoo!検索」または「LINE Search」で「3.11」をキーワードにして検索すると、1人につき10円が「あしなが育英会」などの東北支援に携わる団体へヤフーまたはLINEから寄付されるとのことだ。

「知るは、チカラになる。」では、Yahoo!ニュースとLINE NEWSが連携し、相互に被災地の現状を伝えるオリジナル記事を配信していく
「知るは、チカラになる。」では、Yahoo!ニュースとLINE NEWSが連携し、相互に被災地の現状を伝えるオリジナル記事を配信していく

 「防災は、チカラになる。」から利用できる「スマホ避難シミュレーション」もヤフーとLINEが共同で提供する体験型コンテンツだ。これは大規模地震の発生時に安全を確認し、情報を集め、安全に避難場所へ向かうことを目指すスマートフォン用Webアプリ。「自宅にいるときに大規模地震が発生」という設定の下、「Yahoo!防災速報」アプリの機能である「避難場所マップ」や、LINEの位置情報送信機能など、災害発生時に役立つ機能を駆使して安全に避難することを目指す。

大規模地震が起きたとき、どういった行動を取れば安全に避難できるかを疑似体験できる「スマホ避難シミュレーション」
大規模地震が起きたとき、どういった行動を取れば安全に避難できるかを疑似体験できる「スマホ避難シミュレーション」

 また両社では、LINE公式アカウントを活用した「防災速報」の提供を開始する。具体的には、LINEの利用者が事前に登録した地域に関連する「Yahoo!防災速報」が配信されたときに、それをLINEトークにプッシュ配信するというもの。自宅、実家、勤務先など、国内最大3地点を登録することが可能で、現在は「避難情報」「地震情報」「津波予報」「気象警報」など、9つの防災速報に対応している。「防災速報」は、LINE スマート通知のLINE公式アカウントを「友だち」に追加することで受け取れる。

LINEトークにYahoo!防災速報がプッシュ配信される「防災速報」。速報の種類は増やしていく予定とのこと
LINEトークにYahoo!防災速報がプッシュ配信される「防災速報」。速報の種類は増やしていく予定とのこと

 ヤフー社長兼CEOの川邊健太郎氏は「日本は“災害大国”と言われるが、情報技術によって被害を減らすことがヤフーの責務。LINEとの経営統合を機に、両社が力を合わせて、日本を“防災大国”にすることを目指す」とコメント。またLINE社長の出澤剛氏も「LINEは人と人、人と企業、人と自治体など、さまざまなコミュニケーションを簡単かつ便利にしてきた。災害に負けない安心、安全な未来の実現に貢献できるよう両社で力を合わせていく」と、両社の経営統合によるシナジーを強調した。

(写真提供/ヤフー、LINE)