パナソニックはオンラインイベント「CES 2021 Panasonic in Tokyo」で、社内で開発を進める17の新規事業を紹介し、それぞれの開発担当者が最新状況を伝えた。デザイン部門が主導したプロジェクトも多く、単なるプロダクトやサービスの枠を超えた試みもあった。
このイベントは、2021年1月に開催された米国の展示会「CES 2021」と同時期に実施することで、これまでの取り組みを強くアピールすることを狙った。
例えば、同社のデザイン部門「FUTURE LIFE FACTORY」と同プロダクト解析センターは共同で、「aura meditation」(オーラメディテーション)と呼ぶ仕組みを発表。「感性センシング」という独自技術を活用し、視線や口角など顔全体のバランスを分析することで自分の内面の状態を“オーラ”のように可視化する。オーラとは生体が発散するとされるエネルギーの一種。今回は表現の手段として用いており、本当のオーラを可視化しているのではない。
イベントのデモでは、大型ディスプレーの前に座るとすぐ表情を分析。そのときの気分や調子を読み取り、人相などから算出した性格も含め、画面上に赤やオレンジ、青などオーラの色や形、質感として288通りで表示。「穏やか」「人気がある」といった文字も映す。データではなくオーラにした理由は、感覚的に「自分らしさ」を理解してもらうため。いわば新しい瞑想(めいそう)体験の提案といえそうだ。
ミストや照明で不思議な体験つくる
瞑想体験の提案はもう1つある。デザイン本部が関わったプロジェクトで、暑さ対策のために開発した同社の極微細ミスト「シルキーファインミスト」を生かした「(MU)ROOM」と呼ぶ瞑想部屋をつくってデモしていた。
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