花王は化粧品ブランド「ソフィーナ」から、末梢(まっしょう)血流を改善し、肌の水分量を高める機能があるコーヒー豆由来クロロゲン酸配合のタブレット「ソフィーナ iP クロロゲン酸 タブレット」を2021年3月6日に発売する。機能性表示食品とスキンケア商品の両方から肌荒れなどに対応するシリーズの新商品となる。
「ソフィーナ iP クロロゲン酸 タブレット」は、植物性ポリフェノールのクロロゲン酸を配合した機能性表示食品。既存のドリンクタイプに次いで、持ち運びしやすく、日常的に摂取しやすいタブレットタイプを投入する。花王によると、ストレスや疲れを感じる、冷え性や血行不足を感じる、顔やかかと・指先などからだの乾燥が気になる、からだの中からもケアしたいといった悩みやニーズに応えるという。
血管力で肌の水分量を高める
同商品のベースにあるのは、「血管力」という考え方。血液は熱や栄養、水分などからだに必要な要素を運び、老廃物や二酸化炭素など不要なものを回収する働きがあり、細胞の代謝に欠かせない。花王は、この血液を必要なとき必要な場所に届ける“血流を調整する力”を血管力と称し、血管力を高めて皮膚細胞の働きを良くすることで肌を整える力が最大限になると考えている。
実際、同社の調査では、血管力が低いほどストレス度が高く、冷えや血行不良、疲れなど体調の悩みが多く、全身の肌荒れも起こしやすいことが分かった。その上で、この血管力の改善にはクロロゲン酸と炭酸が有効だとし、前者は経口の機能性表示食品で、後者はスキンケア商品でと、からだの内と外からのアプローチを提案しているのがソフィーナ iPシリーズとなる。
機能性食品に含まれるクロロゲン酸は、世界2大ポリフェノールの1つで、自律神経へ作用し、血管を収縮させて血流を低下させる交感神経の働きが過剰になるのを抑制する。加えて花王の研究では、抗酸化作用によってストレスで増加する活性酸素を消去し、血管の拡張を助けて血流を高めることも分かった。
この2つのメカニズムによって、クロロゲン酸は血管力を高めるという。花王は20年にわたる研究でコーヒー豆由来のクロロゲン酸類が肌の水分量を高める効果や血流改善作用を多く持つことを解明。製品化するため、クロロゲン酸の含有量の高いコーヒー豆を指定農園で購入し、特許を取得した独自製法でカフェインを取り除いて、高濃度のクロロゲン酸を抽出している。
スキンケアの新商品も同時に追加
なお、花王ではソフィーナ iP クロロゲン酸 タブレットに先駆け、21年2月13日にスキンケアの新商品「インターリンク セラム<毛穴の目立たない澄んだうるおい肌へ>」も発売した。
ソフィーナ iPは、仕事や家庭の役割などで自分の時間を持ちにくい30~40代の女性がターゲット。時短にも配慮し、「ベースケア セラム<土台美容液>」と肌の悩み別の美容液「インターリンク セラム」を組み合わせて使用する設計だ。今回発売したインターリンク セラム<毛穴の目立たない澄んだうるおい肌へ>は、小鼻や頬の毛穴目立ちに悩む人向けの製品。くすみやつっぱり、ハリのなさなど肌の乾燥に伴う悩み別に販売していた既存の5製品に加え、同製品を加えることで、ラインアップは全6タイプに拡充される。
(写真提供/花王)