LGエレクトロニクス・ジャパン(東京・中央)は2021年2月9日、モバイルノート「LG gram」の新製品を発表した。14型、16型、17型の3サイズあり、いずれも軽さと長い駆動時間が特徴。コロナ禍におけるテレワーク需要の取り込みを狙い、シリーズ全体で販売台数、売り上げともに前年比25%増を目標としている。
「LG gram」シリーズは日本では2016年より展開されているモバイルノートのブランド。今回発表したのは、14型、16型、17型の3サイズで、21年2月下旬に発売する。市場想定価格は14型モデルが15万6000円前後から、16型モデルが19万7000円前後から、17型モデルが22万2000円前後から(いずれも税別)。
CPUに第11世代インテルCoreプロセッサーを搭載して処理性能を向上させた他、ディスプレーの縦横比を16:9から16:10へ縦方向を広げることで見やすさを向上させた。拡張端子はHDMI出力やUSB Type-Aに加え、Thunderbolt 4対応のUSB Type-Cを備え、最大5Kの映像出力に対応する。
最大の特徴は軽さとバッテリー駆動時間の長さだ。14型モデルは重さ999グラムでバッテリー駆動時間は最大37時間、16型モデルは重さ1190グラムで最大30時間駆動、17型モデルは1350グラムで最大27時間駆動となっている。ノートPCとしては大画面の16型や17型にもかかわらず、軽さと駆動時間の長さが際立っている。
LGエレクトロニクス・ジャパン LG gramマーケティング担当の易臣(イ・シン)氏は「新型コロナ禍でオンライン頼みの生活が増えている。その中心になるのはPCだ。テレワークの増加で以前ならオフィスに置きっぱなしにしていたノートPCを持ち歩く機会が増え、軽さと駆動時間の長さが求められるようになった。テレワークや学校の授業などでノートPCの利用機会が増えたことで、ノートPCの画面の小ささを気にする人も増えている」と、シリーズの狙いを語った。
しかし13型や14型のノートPCでは、既に1キログラムを切る製品が当たり前になりつつある。例えば富士通のLIFEBOOK UH シリーズ「UH-X/E3」は13.3型で約634グラムと軽量で、バッテリー駆動時間は約11時間となっている。
LG gramマーケティング担当の森斗志也氏は、大画面と駆動時間の長さの両立が、売り上げを伸ばすポイントになると見ている。
「13型や14型のノートPCは軽い製品が増え、競争が激しく埋もれてしまいがちだ。そこには37時間という従来モデルを大きく上回る駆動時間の製品を投入する。16型や17型では、大画面でありながら13型や14型ノートPCに対抗できる軽さと駆動時間の製品を投入する。ノートPCを持ち運ぶ機会が増えるなか、LG gramで多くの選択肢を提供できる」(森氏)
15.6型も1キログラム台前半の製品が増え、競争が激しくなりつつある。その中でLG gramの16型モデルは一回り大きいディスプレーサイズと、長い駆動時間は大きな強みとなり得る。17型モデルでもLG gramのように軽く駆動時間の長い製品は存在しない。コロナ禍で場所を選ばずに仕事ができるのが当たり前になりつつあるが、より快適に仕事をこなすなら大画面が欲しいところ。そこに可搬性に優れた軽さと長時間駆動を盛り込んだLG gramシリーズは、テレワーク時代のPCとして市場に魅力ある選択肢を与えたといえるだろう。
(写真提供/LGエレクトロニクス・ジャパン)