花王は乾燥性敏感肌用スキンケアブランド「キュレル」から、紫外線防御効果だけでなく、花粉や大気汚染物質の付着まで防ぐ新しいUVケア製品を発売した。新技術で、凝集しがちだった紫外線散乱剤を分散させることに成功。コロナ禍でマスク着用が日常化し肌荒れの悩みが増加している中、生活の質向上につながる製品開発を目指した。

2021年2月6日に発売した「キュレル デイバリアUVローション」60ml、市場想定価格1500円(税別、編集部調べ)
2021年2月6日に発売した「キュレル デイバリアUVローション」60ml、市場想定価格1500円(税別、編集部調べ)

紫外線防御と保湿を両立

 花王の乾燥性敏感肌ブランド「キュレル」は2021年2月6日、新たなUVケア商品を発売した。ラインアップは、全身用のローションタイプ「デイバリアUVローション」を中心に、エッセンスタイプ、顔用の化粧下地ミルクタイプ、化粧下地クリームタイプの製品全4種。

 花王によると、紫外線が気になり日焼け止めを塗り始める春夏の季節、乾燥性敏感肌の人の約4割は乾燥や赤み・かゆみといった肌荒れに悩みを感じる。また、肌のバリア機能が低いほど日焼けしやすく肌荒れしやすい傾向にあり、乾燥性敏感肌は特に肌のバリア機能が低下しているという。

 そこでキュレルは、消炎剤と同ブランド独自の潤い成分を配合した「肌荒れを防ぐ」UVケア製品を新たに開発した。紫外線防御効果と高い保湿効果を両立。肌のかゆみを誘引する花粉やチリ、ホコリなどの大気汚染物質の付着を抑制する。

 まず紫外線防御素材について、油性の紫外線吸収剤は防御効果は高いものの、ベタつきや人によっては刺激を感じる場合があるため、刺激のより少ない紫外線散乱剤を用いた。

 ただ、紫外線散乱剤は、酸化亜鉛と酸化チタンで構成される粉体のため、ベタつきはないものの溶液中に凝集し、効果が発揮しきれなかったり白浮きしたりする難点がある。そこで、紫外線散乱剤を油でコーティングする新技術を採用。溶液中でも散乱剤が固まらず分散するため、肌表面に均一に防御膜を形成でき、紫外線も乾燥も防げるという。さらに独自の新技術「デイバリアテクノロジー」で、塗らない状態に比べてホコリや花粉といった環境微粒子の付着を大幅に抑制することも可能になった。

乾燥性敏感肌の悩みは世界共通

 花王グループでは、キュレルを含む11の化粧品ブランドをグローバル戦略ブランド「G11」として選定し、アジアや欧州での事業を加速している。20年10月には、国内のみならず製品を展開する中国、タイ、米国、英国でも敏感肌で悩む人(各国150人)を対象にウェブ調査を実施した。その結果、日焼け止めに求める機能は「日やけ防止効果」「肌へのやさしさ」「保湿効果」と共通していることが分かった。また、同時期に行った日本、中国、タイの各国200人を対象とした調査では、すべての国で花粉や大気汚染が敏感肌の原因として捉えられていた。

 花王によると、コロナ禍で日常的にマスクを着用するようになり、肌荒れを実感する人の増加が著しいという。TwitterなどのSNS上の肌荒れに関する投稿は19年に比べて20倍で、「肌に負担をかけたくないという声が多く、敏感肌意識が高まっている」(花王化粧事業部門マステージビジネスCurelシリーズの青木麻美氏)。

 そこで21年春には前出のUVケア製品の発売以外にもさまざまな悩みに対応したリニューアル製品や新製品を投入する。4月には、「キュレル ベースメイク BBクリーム」など、ベースメイクシリーズをリニューアル。負担感の小さいやさしい使い心地を維持しながらメイクアップ機能を高め、マスク着用時のメイクに関する悩みに応える。同時期に発売する「キュレル 泡シャンプー」は、フケやかゆみ、乾燥などの頭皮トラブルを防ぐ。

「キュレル ベースメイク BBクリーム」(自然な肌色/明るい肌色、各35g)など、4製品を21年4月10日リニューアル発売する
「キュレル ベースメイク BBクリーム」(自然な肌色/明るい肌色、各35g)など、4製品を21年4月10日リニューアル発売する
「キュレル 泡シャンプー」(本体は480ml、つめかえ用は380ml)
「キュレル 泡シャンプー」(本体は480ml、つめかえ用は380ml)

 環境微粒子の付着抑制に着目したUVケア製品は「ビオレ」ブランドからも発売するが、キュレルの製品は乾燥性敏感肌により特化したものとなる(関連記事「「資生堂アネッサから首位を奪取 花王ビオレUVの新機能は花粉封じ」」)。

 シリーズでトータル70種の製品を展開するキュレル。ニーズに迅速に対応した製品展開で乾燥性敏感肌のQOL向上を目指す。

(写真提供/花王)