日本デザイン振興会は、デザイン経営がどのように企業経営に寄与しているかを示すために、大規模なアンケート調査を実施、2020年11月に結果を発表した。調査結果のうち最も注目すべきは、デザイン経営への取り組みと企業業績との関係だ。デザイン経営へ積極的な企業ほど成長力が高い傾向が見られたのだ。

 2018年5月に、経済産業省および特許庁は「『デザイン経営』宣言」を発表した。デザインについて、「企業が大切にしている価値、それを実現しようとする意志を表現する営みであり、ブランド価値を生み、イノベーションを実現する力」と位置付けた。

 発表以降、「デザイン経営」は大きな関心を呼んだ。しかし、デザイン経営がどの程度、企業競争力に貢献するのかという点について、「デザイン経営」宣言も定量的な裏付けを提示するところまでは至っていなかった。米国では、アップルなどデザインに積極的に投資する企業ほど株価が高いという調査データがある。しかし、日本にはそういった調査データがなかったのだ。

デザイン経営積極派が高い成長力

 今回、デザイン振興会が発表した調査は「既にデザインを意識している企業」が対象となっており、過去、グッドデザイン賞に応募したことのある企業3944社にWebアンケートを実施し、519社から有効回答が集まった。