ファーストリテイリング傘下のジーユー(GU)が2020年12月1日、「2021年春夏方針発表会」を開催した。若者向け低価格商品のイメージのある同社が、21年は「ファッション×低価格」をテーマに掲げ、さらに安さを追求する。マスクもファッションの一要素として取り入れ、アパレルに厳しいコロナ禍での業績向上を目指す。
最大3割、価格を下げた商品も販売予定
「2020年8月期(通期)は売り上げ2460億円、営業利益218億円と増収を達成し、厳しい状況下で健闘できたと思っている」――。ジーユーの柚木治社長は「2021年春夏方針発表会」の冒頭、そう胸を張った。コロナの影響を受けて、業績が低迷するアパレル企業が多い中、ジーユーの売り上げは3~5月の厳しい時期を経て、6~8月には回復。20年8月期の売上収益は、通期で前年比3.1%増となった。
ネットショップでのEC(電子商取引)も好調だ。前年比で約6割の増収(20年8月期・通期)となり、売り上げ構成のうち約9%をECが占めた。
そうした中、同社は21年春夏方針で「ファッション×低価格」を大きなテーマの1つとして掲げた。そもそもユニクロに比べて低年齢層をターゲットにし、低価格商品のイメージがあるジーユーだが、今回はさらに低価格を強化。例えば女性向けワンピースでは、前シーズン2990円(税別、以下同)だった商品と同等で、21年春夏では1990円と3割以上の低価格を実現した商品もある。
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