2020年10月下旬にタカラトミー、11月初旬にストッキング・タイツ製造大手アツギのTwitterアカウントが相次いで炎上し、多数のメディアで報じられた。炎上した企業アカウントは、いつどのようにして再開すればよいか。過去のケースを参照しながら考察する。
弊社公式Twitterで10月21日に発信しました内容において不適切な表現がございました――。
弊社公式Twitterで11月2日に発信いたしました内容において不適切な表現がございました――。
タカラトミーとアツギが公式Twitterアカウント発の不用意な投稿内容によって炎上し、両社とも新規のツイートを停止している(2020年12月1日時点)。タカラトミーにとってはクリスマス商戦を控えた時期。アツギとしても20年は新型コロナウイルスによる外出機会の減少でストッキングの売れ行きが低迷したため、タイツを履く冬場は、ツイートから商品認知、購入意欲促進につなげる公式Twitterアカウントが重要な販促の役目を担うはずだった。
タカラトミーは、10月21日にトレンドワード入りしたハッシュタグ「#個人情報を勝手に暴露します」に便乗して、自社商品キャラクターであるリカちゃんのプロフィルや「リカちゃん電話」の番号を“暴露”という体裁でツイートしたことが、子供に対する犯罪を想起させ得るものとして、顧客層である親世代から不興を買った。
アツギは、Twitter上で実施した「ラブタイツキャンペーン(#ラブタイツ)」において、イラストレーターにいわゆる“萌え絵”の描画を依頼し、スカートをたくし上げて顔を赤らめたポーズを取る若い女性のイラストを「中の人」が絶賛したことから、こちらも購入層である女性客の多くから総スカンを食らった格好だ。
なぜこうしたことが起こるのか、どう対策すればよいかについては、また後日、稿を改めて提示する。本稿では、ひとたび炎上した企業公式SNSアカウントは、いつどのようにしてリスタートしたらよいか、過去の他社事例を振り返りつつ考えたい。
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