冷凍食品大手のニチレイが初のアプリサービス「conomeal kitchen(このみるきっちん)」の提供を2020年11月18日から始めた。ユーザーの食の好みに基づき、AI(人工知能)を活用して作り置きレシピを提案する意欲的なアプリだ。その狙いとは?

ニチレイの「conomeal kitchen(このみるきっちん)」(無料アプリ)
ニチレイの「conomeal kitchen(このみるきっちん)」(無料アプリ)

 ニチレイは2017年に事業開発グループを発足し、新事業の検討を進めてきた。この間、世界ではフードテックベンチャーが次々と勃興し、従来の食品メーカー間だけにとどまらない競争環境が生まれた。また、生活者のニーズが多様化する中で、顧客とダイレクトにつながり、パーソナライズ(個別最適化)の要請に応える必要も出てきた。こうした背景を受けて編み出された一手が、今回iOS向けの正式版をリリースした「conomeal kitchen(このみるきっちん)」だ(関連記事「食の革命は『レシピデータ』から ニチレイ100億円超の事業構想」)。

 conomeal kitchenがユニークなのは、AIなどの最新技術を活用しながらも、人の感情に寄り添ったアウトプットを目指している点だ。人が感じるおいしさを味や香り、音、見た目だけではなく、「食意識(価値観)」「心理(気分)」「環境(いつ誰と)」といった心理学的な側面からも分解、定義し、それらの情報を基にAIが最適な献立をレコメンドする。その際、AIはメイン1品と副菜2品をセットにした7種類の献立を提案する形で、決定権はユーザーに残す。

 「今も昔も毎日の献立を考えることは生活者の負担になっている。それは、料理動画もレシピサイトもあるが、そもそも検索キーワードが浮かばなかったり、家族に聞いても『何でもいい』といわれてしまったりするから。しかし、最後の最後までAIが完璧に決めるのではなく、選ぶ楽しみを残すことが食生活の満足度につながると考えた」(ニチレイ技術戦略企画部事業開発グループの関屋英理子氏)

その日の気分や環境に合わせて献立提案

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