コカ・コーラシステムの天然水「い・ろ・は・す」と、ユニクロが手を組み環境保護アクションの啓発キャンペーンをスタートした。い・ろ・は・すは100%リサイクルペットボトル素材を使用するなどエコ活動を推進し、ユニクロも衣料分野でペットボトルの有効活用に積極的に取り組んでいる。
2020年9月28日にスタートした「い・ろ・は・す×UNIQLO eco ACTION」キャンペーンは、「い・ろ・は・す天然水」の製品ラベルにある QR コードを読み取るだけで、抽選で1万人にリサイクルポリエステルで作られた「い・ろ・は・す」ロゴ付きのエコなユニクロフリースが当たるというもの。
メンズのみの展開だが、レディースにも対応できるよう複数のサイズを用意した。色は自然を意識したアースカラーの3色。抽選に外れてもSNSでキャンペーンをシェアすれば再度抽選に参加できる。
環境問題に関心を持っている一方、「具体的にどう行動したらよいか分からない」という消費者に対して、「選ぶだけでエコにいい」というメッセージを伝えて気軽にエコロジカルな行動が取れるよう促す狙いがある。「調査で約7割の人が環境問題に関して非常に強い関心を抱いているものの、その6割が環境活動への参加の仕方が分からないと感じていることが分かった」と、日本コカ・コーラマーケティング本部グループマネジャーの富重豪氏は話す。
企業の垣根を越えてインパクトを最大化する
日本コカ・コーラは「廃棄物ゼロ社会」を目指し、2030年までにすべてのペットボトル製品にリサイクルペットボトルなどサステナブル素材を100%使用するという目標を掲げている。
その達成に重要なのが使用済みペットボトルを粉砕し、新しいボトルに生まれ変わらせる「ボトル to ボトル」という取り組みで、20年3月にはい・ろ・は・す天然水の555ミリリットルボトルを100%リサイクルペットボトルにすることに成功した(参考記事:「い・ろ・は・すが100%再生ペットボトルに 国内最大規模で販売」)。
環境活動への取り組みをさらに広めようと、企業の垣根を越えてエコアクションに踏み出そうというのが今回のキャンペーンだ。第1弾パートナーとなるユニクロも、使用済みペットボトルを再利用した「ドライEXポロシャツ」を20年春夏製品として発売するなど、ペットボトルのリサイクルに積極的だ。
「プラスチックを資源と捉え、有効活用することを推進するという共通の理解を持っている」と、富重氏はユニクロをパートナーに選んだ背景を話す。
ユニクログローバル商品本部グローバルMD部メンズ部長の小森田真也氏は、サステナブルなライフウエアというコンセプトの下、これまでダウンのリサイクルや、生産工程で環境負荷の低い素材を使用するなど、服作りにおけるサステナビリティーへの戦略を取ってきたことを説明した。
ドライEXポロシャツに続いて秋冬にはユニクロの代名詞ともいえるフリースの原料を、ペットボトル再生素材に変えて販売する。今回のeco ACTIONキャンペーンでは、10月2日からユニクロ全店でサンプリングを実施するなど、ユーザーの理解を促す。
ジャンルを超えた企業間コラボでSDGs(持続可能な開発目標)の加速を目指す。
(写真提供/日本コカ・コーラ)